駒子の備忘録

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劇団メリーゴーランド『Spring has come!!』

2019年03月05日 | 観劇記/タイトルさ行
 神楽坂THE GLEE、2019年3月1日19時(初日)。

 第一部は『囚われの林檎姫』。戴冠式を翌日に控えたロッソメーラ王国。次期女王となる王女シュゼット(清花紗海)は謎の騎士(斎桐真)により塔に幽閉される。塔には、その王国では絶滅したはずの林檎がひとつ置かれていて…以前公演されたものの、役者を変えての再演。
 第二部は『地下室の媚薬 episode0』。町外れにひっそりと存在する媚薬屋。ディー(華波蒼)の営むその店には、事情を抱えた男があるいは女が訪ねてくる…こちらも以前公演されたものの、前日譚となる新作。脚本・演出/平野華子、俵ゆり、作曲/内海治夫。密室劇×リアルタイム進行という縛りで上演している神楽坂特別公演、第五回。

 毎度毎度オリジナル脚本のクオリティの高さに驚愕しているのですが、役者を替えての再演ができるというのがまたすごい。今回もおもしろく観ました。
 『囚われの~』は、細かいところは忘れていましたが、ラストにヒロインがとても前向きに明るく強く塔を出ていったのが強く印象に残っていて、今回もそれがすがすがしく胸を打ち、感動的でした。でも笑いは前回の方が多く湧いていたかな。やはり羽良さんのすっとんきょうさとそれに振り回されつつもつっこむ華波さん、というバランスは至上のものだったんだなと思いました。でも今回きっちりヒロインを務めている清花さんの上手さも感じました。口角が下がっているというか硬く見えるのが残念なんだよなあ、もっと可愛くあれる娘役ちゃん、女優さんだと思うのです。次の本公演も期待しています。斎さんの、いるよねこういう雪組下級生男役!感もあいかわらず素晴らしかったです。
 華波さんの、相手のボケを引き出すヘタレ美形芸(笑)は、二部を観るとなおさら痛感できました。お芝居で組む相手が月夜見さんや妃桜さんに替わっても、押され流されつつ弱々しくしかし的確につっこんで話を進めるその姿に、笑えるわときめくわでタイヘンでした。まあ妃桜さんはクールというか謎めいた役どころだったのでボケてはいなかったかもしれませんが、クールな敵役がいかにも似合いそうな月夜見さんをゴールデンレトリーバーにさせるんだからたいしたものです(笑)。
 ミュージカルらしいイメージシーンや、フィナーレまであるのも素晴らしかったです。
 メンバーが増えて劇団として幅が出て、秋の本公演もいよいよ楽しみです。というかマジでバウホールの脚本書いてほしいくらいだわ…



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