駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

貴城けい・大空ゆうひ・瀬奈じゅん30th ANNIVERSARY DINNER SHOW『SEIZE THE DAY』

2022年04月03日 | 観劇記/タイトルさ行
 宝塚ホテル宝寿、2022年4月1日19時(初日)。
 宝塚歌劇団78期の中卒で同期の中でも末っ子で、成績は中の下か下の下(笑)、それぞれ月組と宙組でトップスターになった3人の、芸能生活30周年記念DS。音楽監督/吉田優子。

 大空さんの声がけでさくっとまとまった企画だそうですね。キラキラマスクでピアノと指揮もしてくださった優子先生も、ちょうど40周年のメモリアルだそうです。私も1992年に大学を卒業しまさしく30年前の今日が入社式だったので、感慨深いです。そう、私は大空さんのファンですが、ずっと社会人同期だと勝手に考えていたのです(笑)。めでたいです、来られたよかった!
 3日間、5回のショーですが、初日はアサコのお誕生日。去年もエリザのガラコン中で大空さんにお祝いしてもらったそうですが、今回もたくさん蝋燭が刺さったフルーツ山盛りの大きなバースデーケーキが途中にサプライズで持ち込まれて、客席みんなで「ハッピーバースデー」の演奏に手拍子しました。48回目、一番嬉しいお誕生日になったそうです(^^)。一足お先にお姉さんになります、と残るふたりに笑っていました。スカステのカメラが入っていないどころか会の記録カメラマンもいないようで、客席の中井美穂さんが記念撮影させられていました(笑)。てか楽にはカメラ入れようよ、これは歴史ですよレジェンドですよ事件でしたよ! もちろん私がファンだから、というのもありますが、とても楽しいショーでした。アサコはミュージカルにもよく出ているし、大空さんはストプレが多いけどライブやったりもしているし、その点ではかしちゃんが最近は一番活動していないかもしれないけど実はちゃんと歌が上手いのってかしちゃんで、低く色っぽい声も未だ健在で、なので3人とも別に歌手じゃなくてもさすがちゃんと仕上げてきていて、もちろんスターっぷりは素晴らしいし男役スイッチ入って肩クイクイさせて踊っちゃうし(こーいう大空さんホント久々に見た!とテンション上がりました)、揃って歌っても声質がわりと似ていて聴いていて心地良くて、もちろんトークは抜群に楽しくて、本当にとても素敵な、クオリティの高いショーだったのでした。大満足!
 お衣装は、最初は黒のパンツスーツ。次がクリーム、ピンクベージュ、シャンパンゴールドみたいな色みのパンツスーツ。デザインがちょっとずつ違うのが素敵。3人とも髪の長さは肩くらいですが、さすがアサコはこういうときに前髪上げてくるんですよね、オールバックでビシッとバッチリ! かしちゃんと大空さんはウェイビーで飾り気がない感じで、それも素敵でした。で、黒スーツもアサコは白シャツなのよ! パンツの丈とかフォルムとかホントみんな違っていて、でもお似合いで、ホント素敵でした。てか3人ともほっそりしたままでスタイルが現役時代から全然変わっていないの、稀有なことですよね。ピンヒール履いても背も同じくらい? 見栄えも素晴らしかったです。
 ノリノリのドラムのリズムから始まって、アサコの「ファンシーダンス」、大空さんの「ナイスガイ」、かしちゃんの「ダンシングフール」の3連発から。そして「カリビアン・ナイト」でしたかね? あとどこかで「ディガ・ディガ・ドゥ」もありましたっけね?(すでに記憶が怪しくてすみません…)
 で、録音のみほこ額田のソロからのアサコの「あかねさす紫の花」に入ってくる大空さん…そうよねこの大海人と中大兄やったよね…!と震える。そうしたら今度は大空さんとかしちゃんの『仮面のロマネスク』の「あなたがいたから」でまた震えましたよね…! そういえばかしちゃんは初演の新公ヴァルモンなのでした。なんなのどっちがメルトゥイユなのそれともダブル・ヴァルモンってことなの濃いわ…! のちのトークであれが新公初主演だったという話になって、ラブシーンも何もやったことがないのにあんな濃厚な…とか、かたや大空さんはもう最後も最後に再演したのでもう熟しきっていて賞味期限ギリギリの…とかわあわあ言い合っていて、ホント可愛らしかったです。
 そのあとるいるいのおりょうの台詞があってからのかしちゃんのソロで「風雲に生きる」、だったかな? 
 初舞台は、ロケットの他にかしちゃんはカゲコーラスもやっていて、でも一度カゲコーラスボックスに行き忘れたことがあって、バレないようにふたりがかしちゃんの姿を隠したことがあった、とか。ロケットは大空さんとかしちゃんが隣で、お化粧前はかしちゃんとアサコが隣だった、とか。特出と役替わりが大変だった『飛鳥夕映え』の話は、あとでするようなことを言っていて結局しなかったような…(笑)
 かしちゃんは初演『エリザ』新公ルドルフ、大空さんは月組初の『エリザ』でルドルフ、そのときのシシィはアサコということで、ダブル・ルドルフにアサコシシィの「ママ鏡」も。交互に歌って迫るふたりからアサコが「今日のルドルフ」を選ぶという趣向らしく(選ばれなかった方に「ごめんなさい」の台詞を言う(笑))、この回は大空さんが選ばれていました。お稽古のときにはついぞ見られなかった、捨てられた子犬のようなルドルフの目を本番でやっと見た!というのがポイントらしいです(笑)。
 ここでスミカの声で大空さんにお着替えを促すアナウンス。これがスミカが滝汗かいて録音したヤツか、とによによしました。なので残ったかしちゃんとアサコの「闇広」で繋ぎ。ふたりの接点、共演としては『ベルばら』があったんだけれど、選曲のときには思い出せなかったんだそうです(笑)。
 そのあとは大空さんの『ラスパ』、アサコの「エル・ビエント」、かしちゃんは雪組から組替えするときと宙組に来てすぐやったコンサートで歌った曲を(タイトル失念しました、すみません…)。ラスパとエル~は優子先生の作曲だそうです。大空さんは優子先生のピアノでまた歌えて嬉しかったそうな。そしてエル~はアサコが初めDSで歌い、好きな曲だったので退団公演の中詰めにも「使い回し」て、組子全員のコーラスで歌えて嬉しかったそうです。
 それでもうさだまさしの「奇跡」を歌っておしまい…だったかな? アンコールは「フォーエバータカラヅカ」でした。

 宝寿は横に長い広間で、チケットが届いたときは番号の大きさに心が折れそうになったんですけれど、実は後列でもほぼセンターのたいそう見やすいたいそうお席で楽しかったです。ノリノリで拍手、手拍子しまくりました。ありがとうございました。
 見学席も出ていましたがOGが何人か来ていたのかな、現役さんはいなかった気がします。タキさんをお見かけしました。
 思えばかしちゃんは本当に雪組の御曹司で出世頭で、でもそのころアサコは花組で大空さんは月組でボーッとしていたんですよね(笑)。そこからいろいろなことがありました…宙組は未だ何かの火除け地みたいに使われているようで残念なのですが、劇団は生え抜きトップをそろそろ出してくださいよねマジで…(><)
 ところで何度も言ってきていることなのですが、そんなわけで私はユリちゃんの『風共』からこっち月組を観ていて、かなり早くから大空さんのことは好きだったんですけれど決定的にオチた何かとかを覚えていなくて(宙組への組替えとトップ就任を朝刊で知ったときの衝撃はとてもよく覚えています。そして博多座でおそるおそる入会案内をいただいた…(笑))、でも『エールの残照』の新公で本役が同期だったことを「アララ」と思ったことはすごくよく覚えているのでした。新公を生では観ていません、「歌劇」とかで知ったのかな? 普通は新公って上級生の役をやるものなのに、まあこの時期なんせトップが若いユリちゃんだったんでいろいろねじれや逆転もあったんですけれど、本役が同期ってこの人ってよっぽどできないか成績悪いってことなのかなでも私はこの人の方が好きなんだけど…と感じたことをすごく覚えているのです。なのでこの日久々に書いたお手紙にもこの頃から好きでした、みたいな意味でこのことを書きました。素でタイトルを『風のシャムロック』と書き間違え、違ったこれは曲名だった、でも消せるボールペンじゃないやもう仕方ない、とそのまま書き進めたくらいでしたが…
 そうしたらそのころちょうどアサコもそれを拾っていたのですね。そのときアサコが大空さんに「(いつか? この新公で、の意味か?)大空祐飛の風が吹くね」とお手紙に書いたそうなんです。そして、アサコが大空さんご卒業時の同期のお花渡しに来たのは大劇場千秋楽でしたっけ、そのときにさらにそれを踏まえて「風が吹いたね」と耳打ちしたそうなんです。帰宅して確認したら東京大楽のかしちゃんの耳打ち舞台写真はあった…それはともかく、これを聞いてちょっと泣きそうになりましたよね私…!
「だいぶ遅かったけどね!」と大空さんはテレて笑っていましたけど…いやぁ尊い! 明かしてくださってありがとう…! 最近、お手紙の内容を明かしちゃったり耳打ちの内容を内緒にしたりとそれこそ月組でありましたが(笑)、長くファンをやっていればいつか真相が本人の口から明かされることもあるんですよみなさん…!
 卒業しても好きでいられる活動をしてくれていることもそもそもありがたいです。ヤンさんといい大空さんといい、私は贔屓に恵まれているなあ。なのであきちゃんはのんびりヨガと刺繍をやってくれていていいです、ムリに芸能活動を求める気はないのだ…そしてまだ次の贔屓との出会いは先で大丈夫ですのんびりいろいろ楽しんでいますので…
 そんなほっこり幸せになった、夜桜の美しい一夜でした。ちなみにお初の遠征宿のベッドと枕がマイ史上最高に柔らかくてふわっふわで天国でした。堅めのマットレスが好きな人にはあれは全然ダメだったろうけれど…でもバスタブがなくシャワーブースのみのコンパクト・ホテルだったので、もう行かないと思うけど!(^^;)








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