玉肌日記

【清里温泉（山梨県北杜市高根町）】
かの地開催の知人の絵画個展ついでに訪問。清里と云えば、その最盛期シーズンに混雑を承知で敢て訪問することは過去になかったものの、ややオフシーズンに立ち寄ってみれば、そこには原宿のような、軽井沢のような、パステル調の土産物屋があるも、それはデフォルトしているのか、オフで閉店しているだけなのか、という人気(ひとけ)の無いとても裏寂れた印象にしかないのだが、それは今回も同様。ただ、そんな清里にもなかなかの実力を有する源泉掛け流しの温泉があると聞いて訪問。湯の色は鉄泉系の茶褐色で透明度低く、なかなか”秘境の湯”感充分で、清里の浮ついた(失礼)イメージとは相反。加温に加え、保健所指導で塩素消毒している旨の記載があるが、あまり塩素臭はなし。内湯と露天があるが、この地は標高1500mあることから、下界対比で気温が低く、露天で外気に触れると非常に爽快で内湯派の当方にも評価高し。そもそも、温浴指導も行っているとのことで、露天は加温を低めに設定されており、長湯が可能。周囲の展望は逆展望を警戒した柵のためにあまりよろしくなく、男性風呂であれば逆展望リスクを侵しても展望が望まれるが、水平ではなく垂直、つまり日没後の星空が素晴らしく、八ヶ岳上空が航路となっているのであろうか、東京から地方へと行く航空機の灯火を見遣りながら温湯に佇む。