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「亜米利加応接書」 7

(散歩道のオヘビイチゴ)

午前中、女房が出掛けていて、昼はパスタにする。今までそのまま茹でていたが、半分に折って鍋に入れたところ、随分扱いやすくなった。しかも食べるにも楽なことに気付いた。これからは茹でる前に必ず半分に折ることにしよう。

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「亜米利加応接書」の解読を続ける。

一 三十年前は、広東近辺に一ヶ所に限り、その他は亜片は一切用い申さず候。

一 当時は諸方にて相用い、その人数、百万余にも相成り申すべく、その費え夥しき事に御座候。

一 二ヶ年前、一ヶ年阿片多葉粉(たばこ)に費え候高、二千五百万両と相聞え申し候。

一 五ヶ年の費用、年平均に致し候えば、三千万両程に相成り申し候。

一 唐国の害はこの一方のみにこれ無く候。

一 阿片を用い候えば、躰を弱く致し候事、外の毒より厳しく御座候。

一 阿片を用い候えば、富家も貧に相成り、才気これ有り候ものも、精神疲れ、物事相考え候儀、相成り申さず、終には何れも同様、道路に倒れ臥し候様相成り、右貧困より盗賊などの悪事を仕出し、死を顧(かえりみ)ざる働き致し候もの、少なからず候。

一 年々千人ばかりずつ、亜片の為に悪事を仕出し、刑罪に逃れ申し候。
※ 刑罪(けいざい)- つみ。また、刑罰。

一 乍去(さりながら)、悪事は次第に弘がり、亜片も弥(いよいよ)盛んに行われ申し候。

一 当時、唐国帝の叔父も亜片を呑み候て、死去致し候。

一 右様、夥しき亜片残らず、英国所領の東印度中、産出致し候。

一 右の通り、唐国の害には相成り候えども、英国にては利益のため、その害を厭わず、少しも禁じ申さず候。

一 それ故、英吉利と唐国との条約にも、阿片と申す字を、約書中に入れ候も、厳しく断り申し候。

一 唐国にて、右の通り禁じ置き候えども、英国にては利益を得候こと故、右阿片を乗せ候船は、石火矢など堅固に備え付け候て、蜜(密)かに売商致し申し候。
※ 石火矢(いしびや)- 近世初期に西洋から伝来した大砲のこと。大砲の古名。

一 右様、石火矢など堅固に備え居り候故、唐国の厳禁を犯し候段、唐国の役人も心付け居り候えども、手を下し候儀相成り難く、港口安全碇泊致させ、心ならずも奸商致させ申し候。
※ 奸商(かんしょう)- 不正な手段を用いて利益を得ようとする悪賢い商人。悪徳商人。

一 英人は日本にても唐国同様、阿片を好み候ものこれ有るべくと、持ち渡し売り弘めたく、心願と相見え申し候。
※ 心願(しんがん)- 神仏に、心の中で願をかけること。また、心からの願い。
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