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中原英臣氏講演会(続き)

                   (薬は2週間分しかもらえない)
(前半より続き)
医療問題に対する批判はもっと鋭かった。日本の医療保険は破綻しているようにいわれるが、徴収して溜まっていくお金は今でも年々増加している。ただ今の医療体制を続けていたら20年後には破綻するというのだが、原因は高額医療と医者が多すぎることである。

高額医療の一つは終末医療である。死が決定的になってから、生命維持装置などを取り付けて行なう終末医療費が一人平均112万円だという。国も自宅で死を迎えることを奨励したいといっているが、本人や家族も自宅を望んでも出来ない事情がある。「24時間以内に診察していなければ、医者は死亡診断書が書けない」という法律ができたためである。医者の診断書がなければ不審死となり、警察の出番となって最悪司法解剖を要する。これでは自宅で死ぬわけにはいかない。昔は9割は自宅で亡くなったのが、今は9割が病院で亡くなっている。

次にハイテク医療である。これは患者側にも問題があるが、2.5億人のアメリカに8,000台あるCTスキャンが、1.2億人の日本に12,000台もある。高額の投資をしたから使わねばならない。無駄な検査が横行する。

必要な地域、必要な科に供給されないため、一部で医者が足りないというが、医者は近年急速に増加して、11万人だったものが29万人に増加している。病人を増やさないとそれだけの医者は食っていけない道理である。人間ドックは釣堀だという話がある。人間ドックに掛かる人で健康な人は12%に過ぎない。多くの病人は医者に作られている。我々は病気と戦う前にまず医者と戦わねばならない。

5年前に薬は、睡眠薬などを除き、医者の判断で何週間分でも無制限に出してよいことに法改正された。このことはテレビではなぜか絶対に取り上げない話題である。だから今だに知らない人が多い。2週間出ている薬を4週間出してもらえば、時間も費用も大いに助かる。その分医者の収入は減るが、診察する一人一人の患者に時間を掛けれるようになる。

まだまだ書き果せないが、うすうす感じていたことがはっきり示された気がし、大変勉強になった。しかし、医者がここまで言ってしまっていいものであろうか。
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