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「慶應四年日録/徳元」を読む 66

散歩道の綿畑
根元の方から順に綿が出来ている

「慶應四年日録/徳元」の解読を続ける。 

  廿二日  雨
風気(風邪)の処、追々快方(かいほう)に付、去六月中よりも取掛り居り候、
地形直し、土蔵建て、諸入用、およそ請勘定致し候処、右手始め前、
徳元母諸共(もろとも)、種々相談致し候義は、我家の義、曽祖父勘四郎義は、
中年にて色情にて、娼婦、我が妻として、親類ども故障の義これ有り。
富士郡へ暫く借宅致し居り候由の処、その後、一同帰参致し候えども、
中年、家政(かせい)相弛(ゆる)み候義の由、祖父よりの申し伝えに候。
また祖父の義は、曽祖父、右様、娼婦、我が妻と致し候義に付、
子供これ無し。これにより、町内嘉七老母、秋葉新田千葉彦左衛門方よりも
男子貰い請け、養育致し候を、町役人どもよりも、素(もと)より、本家、
別家の義に付、本家相談人これ無く候ては相成らず候間、右差し遣わし
申すべき旨にて、祖父当家へ参り候由。もっとも、曽祖父、嘉七方老母は、
同胞(どうほう)の由に付、右様相成り候。
※ 同胞(どうほう)➜ 同じ腹から生まれた者。兄弟姉妹。
(廿二日分つづく)

読書:「引導 鬼役 二十五」 坂岡真 著
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