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「水濃徃方」の解読 36


(こんな狭い側溝にカルガモ)

午後、晴れたので、女房と散歩に出る。四時過ぎていたが、まだ日が高かった。巾2メートル足らずの側溝にカルガモを見付けた。五時のチャイムを聞いて、帰路に着いた。

夜、自治会長と区長が集まり、書面による総会の開票をした。もちろん問題なく、全議案可決であった。

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「水濃徃方」の解読を続ける 。

禅門も気味悪く、「何/\の誓文(せいもん)、只今まで願い試し念仏を、水にする法もあれ、毛頭(もうとう)他言致すまじ。お前の徳を尊ぶとみてこそ、尋ね参りたれ。私に咎(とが)はなし。御免/\。」と様々侘(わ)びて、漸々(ようよう)に手を放し、
※ 誓文(せいもん)➜(副詞的に用いて)神に誓って。
※ 毛頭(もうとう)➜ 毛の先ほども。少しも。

「其元(そこもと)、何御宗旨かは知らねど、所詮(しょせん)末代の衆生の難しい悟(さと)りは出来ぬ事と、六字の名号七字の首題で助かるという教えは、わしも、どうした道理という事は知らねど、能く/\慥(たしか)なる事なればこそ、こちとらよりは、もそっと聡明なる世々(せぜ)賢哲(けんてつ)、皆なこの教えに随って唱(とな)えらるれば、ましてや言わん在家(ざいけ)の衆には、これ程な菩提(ぼだい)の道は御座るまい。まそっと奥深い道理もあるかと、探したがらっしゃる気の出るは、折角(せっかく)悟ってから、また迷いを始める様なもので御座る。
※ 所詮(しょせん)➜ どのようにしても。どうせ。到底。。
※ 衆生(しゅじょう)➜ 生命のあるものすべて。特に、人間をいう。
※ 六字の名号(ろくじのみょうごう)➜「南無阿弥陀仏」の六文字。
※ 七字の首題(ななじのしゅだい)➜「南無妙法蓮華経」の七文字。日蓮宗の題目。
※ 賢哲(けんてつ)➜ 賢人と哲人。
※ ましてや言わん ➜ 言うまでもなく。
※ 在家(ざいけ)➜ 出家せずに、普通の生活をしながら仏教に帰依すること。また、その人。
※ 菩提(ぼだい)➜ 死後の冥福。
※ まそっと ➜ もう少し。もうちょっと。もそっと。

また何と言わしゃっても、有難いは在家の衆、呑み込まぬは、偶々(たまたま)善縁あって、仏道修行の形になり、衆生を化度(けど)すべき出家の中に、とんと合点の行かぬ衆が多う御座る。手に鋤鍬(すきくわ)も持たず、肩に(おうご)もおかず、飽煖(ほうだん)逸居(いっきょ)して、お寺様と敬わるゝは何の為ぞ。
※ 化度(けど)➜ 人々を教え導いて迷いから救うこと。
※ 朸(おうご)➜ 物を担う棒。てんびん棒。
※ 飽煖(ほうだん)➜ 飽食煖衣。不自由のない生活のこと。または、贅沢な生活のたとえ。
※ 逸居(いっきょ)➜ 気楽に暮らすこと。
(「水濃徃方」つづく)
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