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自費出版の見積を依頼する

(庭のヒイラギナンテンの花が咲く)

「四国お遍路曼荼羅」を自費出版すると決心して、今朝、O印刷さんを呼んで、最初の打診をした。原稿の量からして250ページほどで、白黒写真をカット代わりに40枚ほど入れ、箱は無く、表紙もハードにはしない。表紙にカラーのカバーを掛ける。部数は200部と300部の2種類、見積もってもらうことにした。

長年、会社の仕事で色々な印刷業者とお付き合いしてきたが、O印刷さんは最も信頼できる印刷屋だと思ってきた。印刷を頼むときに最も気を遣ったのは、デザインや見栄えなどではなく、内容がいかに正しいか、誤字・脱字など間違いがないかどうかという点であった。原稿から版下を作成するときに、当然文字の拾い間違いが発生するのは仕方がない。しかし、版下の校正をすべて顧客に任せて平気でいる印刷業者がけっこう多い。自ら原稿と版下をチェックして校正した上で、顧客の校正を頼む印刷業者は大変少ない。校正に回ってきた版下に赤ペンを入れながら、明らかな間違いの多さに腹を立てたことが一度やニ度ではない。

印刷業者にとって、あらかじめ自分で校正する作業は無駄な作業だと思うのだろう。どうせ客がやるから二度手間だと考える。しかし顧客は、原稿が活字になったときに、手書き原稿の時には感じなかった言い回しなどを、再チェックしたいのである。ところが明らかな間違いを直すのに気を取られて、再チェックが出来ないで、悔いを後に残すことになる。

また、校正する部分が多いと心配で、チェック個所について責任校正に任せられず、再校正を要求したくなったりする。再校正のときに言い回しが気になって内容を変え、印刷屋さんの顰蹙をかったこともある。それこそ双方にとって無駄手間になると思う。

O印刷さんは町の小さな印刷屋さんであるが、先代の頃から、自分で校正した後の版下が校正に回ってくるので、チェックにかかるところが大変少ない印刷屋さんであった。それどころか、原稿の間違いまで指摘してもらい、大いに助かったこともある。信用できると1回の校正で、後はお任せすることが多く、出来上がった印刷物を安心して受領できた。

印刷屋さんによっては、印刷物になった段階でとんでもない間違いに気付き、対処に苦労したことも一度や二度ではない。たとえ明らかな間違いであっても、校正したのは顧客だから印刷業者の責任ではないと嘯かれ、泣き寝入りをさせられたことも経験している。

もっとも、今度の自費出版では内容はテキストデータで渡すので、そういう校正の問題は発生しない。見積に3、4日かかるという。どのくらいに提示されるのか、楽しみである。
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