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親父の13回忌

(故郷のお寺の祭壇)

朝、伊勢の兄夫婦と一緒に9時半にホテルを出て、実家へ行く。自宅で親父の13回忌の法要があった。今回は身内だけの法要で兄弟夫婦3組合わせて6人、実家の子供たち5夫婦中7人出席、その子供が9人、以上22名が集まった。

住職が来て、お経が始まった。はじめに法事の次第に従った、お経の解説書をみんなに配り、その通り進めるから少し長くなる。その分お経が早くなるが、解説書を見ながら聞くようにと断って始まった。浄土宗は南無阿弥陀仏の念仏で始まり、念仏で終わる。途中、阿弥陀経に入ると、木を入れて調子を取りながら、お経が飛ぶように流れていく。こんなにスピードの早いお経ははじめて聞く。孫たちもこの迫力に騒ぐことも無く、たちまち回し焼香も終わり、自宅での法事は無事に終わった。

その後はお寺に行って本堂に上がりお経と焼香をした。市内で4番目の大寺で、本堂も祭壇も大変立派である。住職にご本尊は阿弥陀様かと聞くと浄土宗のご本尊はほとんどが阿弥陀様だという。他に浄土真宗や時宗も阿弥陀様だと説明してくれた。祭壇は大変きらびやかであった。

焼香のあと、焼香の作法について説明があった。作法は宗派によって少しずつ違うが、宗派が話し合って、他宗派のお葬式で焼香をするような場合でも、宗派それぞれの作法で焼香すると決められた。焼香の作法で焼香者が属する宗派がわかるといったことがあってよいということになった。浄土宗は焼香は一回、右手でつまみ上を向けて左手の手のひらを下から添えて戴き、火の上に落とすという作法を実演付きで説明してくれた。浄土真宗のように香を戴かないでそのまま火の上に落としたり、焼香を三回行ったりする宗派もあるようだ。

さらにお墓に参り、本堂横の和室で精進落しを行った。その席で話し好きの住職から、いろいろな話を聞いた。かつて小寺では住職だけでは生活できないため、教師などを兼職しているケースが多かった。ところが最近は兼職が難しくなった。学校側からはそのような教師を問題視し始めるし、檀家からも兼職を嫌がることが多くなった。その結果、小寺に住職がいなくて他の寺の住職が兼ねるケースも増えている。最近は一地域の複数の小寺がお互いに話し合い、その地域で出たお葬式には宗派を越えてその地域の住職が皆んなで出て取り行うようなことが始まった。相互扶助の盟約である。その代わり違う宗派のお経も読めるようにならないといけない。最近はお経もそろって来たという。兼職無しに暮らしを立てるためには最低でも200軒の檀家が必要であるが、ここのお寺は檀家が500軒あるという。
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