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宮崎県庁に表敬訪問?

(宮崎県庁本館)

今、日本の県庁で最も有名な県庁は宮崎県庁である。宮崎には「そのまんま旋風」がまだ吹き止まない。宮崎県庁には観光バスも来るという。宮崎に来たなら是非とも県庁に表敬訪問しなければなるまい。火曜日、意外と早くビジネスホテルに入り、同行者と夕方の散歩に出た。寒い寒いと言っている間にもうお彼岸も近づき、日がずいぶん長くなってきた。市内を車で通ったことは何度もあるのだが、宮崎の町を歩くのは初めてかもしれない。

最初に飛び込んできた看板は似顔絵入りの「そのまんまらーめん」の看板であった。副題に「宮崎を元気に!日本を元気に!」、知事のスローガンなのだろう。ラーメン屋の看板に書かれる言葉ではないけれども、宮崎では妙に納得させられる。

県庁は緑に囲まれたいい雰囲気の場所にあった。昭和7年(1932)に建設された鉄筋コンクリート地上3階、地下1階のゴシック建築で、県庁本館としては九州で最古、全国でも大阪、神奈川、愛媛に次いで4番目に古いという。


(アコウの巨木)

建物周りの庭園には南国らしく、ヤシの木やサボテンの他にアコウの巨木が何本か見られた。この時間にも関わらず若い男女それぞれのグループが居て、お互いに県庁本館をバックに写真を撮り合っていた。

庭園の隅に立派な髭を蓄えた胸から上の銅像があった。そばの顕彰碑を読んでみると、一度は消えた宮崎県が再置されたという話が記されていた。

わが宮崎県は明治6年に設置されたが、明治9年廃止となり鹿児島県に併合された。川越進翁は同志とともに分県運動の世論を起こしその先頭に立って奔走し血のにじむような努力を傾け、幾多の曲折を経て明治16年ついに県民多年の熱望であった再置県を実現、今日の礎を築いた。‥‥‥

翁等の努力がなければ、宮崎県は鹿児島県の一部で、当然、現知事が誕生することもなかったことになる。現知事も人気だけではなくて、宮崎県史に名前を留める名知事といわれるようになるであろうか。


(県庁前クスノキ並木)

県庁本館前の道路は大木になったクスノキの並木になっている。切り刻んでしまうこともなく、管理も良いのだろう、ほれぼれする並木である。その並木通り、県庁からほど遠からぬところに「そのまんま市場」という宮崎のお土産を売っている店がある。小さな店ながら、店いっぱいに知事にあやかった商品の数々が並んでいる。一大観光スポットの宮崎県庁本館に訪れたなら、お土産を買うなら最適な場所である。

夕食のレストランで注文取りの娘さんに、同行者が現知事を支持しているのかと聞いたところ、支持しているとの返事が返って来た。さすが支持率93%の知事である。靜岡県で同じ問いかけをしたら「知事の名を知らない」という返事が予想される。
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