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宗安寺の三重塔

(宗安寺三重塔)

土曜日、お昼近くなって、浜松に平成になって出来た三重塔を見てくることにした。カーナビに設定した場所は、浜松の姫街道近くの宗安寺というお寺であった。浜松市市野町、姫街道から北へ数百メートル進んで東名を潜った先にあった。きっと檀家に成功者が多いのだろう。真新しい木造の大きな本堂が出来ていた。

宗安寺三重塔も個人の寄進者があって建てられたものという。本堂に至る境内右側に建っていた。平成11年(1999)11月に落慶したと立看板があり、中に聖観世音菩薩が祀られているとも表示されていた。

三重塔には普通は何が祀られているのかと女房が聞いた。古くは仏舎利が祀られていた。今は仏舎利は仏舎利塔があるから、塔には何を祀るか決まっていないように思う。仏舎利とはお釈迦様の骨のことである。昔、塔が幾つも出来て、仏舎利の需要が増えると足らなくなるから、その大半は偽物だと考えていた。しかしそれは現代人の考えで、昔の人はそう考えていなかった。仏舎利は分けても一晩で増えて元に戻ると信じられていた。だから塔が幾つ出来ても足らなくなることはないのだ。

新しい本堂が白木も鮮やかなのに比べて、落慶してから6年しか経っていない三重塔が木肌にすでに古色を含んでいる。全体に黒っぽいのは、材料がヒノキではなくて、おそらくケヤキのような材料を使っているからなのだろう。

三重塔の周りには動物を刻んだ石造りのベンチが並んでいた。お年寄や子供たちがこの塔の周りのベンチで憩う姿が思い浮かぶ。三重塔が一基建つだけでお寺の品格が一段も二段も増すように見えるのは自分だけだろうか。

塔の隣に倉を改造したお店らしきものがあった。人影も無く、立ち寄らずに宗安寺をあとにした。帰宅してからネットで宗安寺を検索したところ、その倉のお店の情報が出ていた。宗安寺住職の奥さんが、古い蔵を利用して出した「甘味 蔵茶房 こ都」というお店だとあった。お腹も空いていたことだし、立ち寄ってみればよかったと思う。
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