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クリナップショールームと天皇陛下の来静

(クリナップのショールーム)

昨晩から泊まっている上の娘に、朝、下の娘が参加して、女房と4人で静岡へシステムキッチンを見に行く。大工さんに紹介されたクリナップのショールームである。女房はクリナップを何度もクリーンナップと言い間違えて、娘から構われていた。

覚悟していたことであったが、ショールームで随分時間がかかってしまった。女性たちの評定を待つ身はつらい。最後にシステムキッチンのカラーを決めて、ようやくショールームを出て来たときは正午を回っていた。

表に出ると道路の手前の片側が交通整理されて、あたかもマラソンのランナーでも通るように、車が完全にシャットアウトされていた。警察官の姿も多く見える。何事かと交通整理の人に聞くと天皇陛下が通るのだという。グランシップで魚類の学会が開かれ、それに参加されるのだという。

パトカーが赤色灯を回しながらやってくる。「2分前のパトカーだ」と整理員が言う。聞きつけて歩道に増えた人々を、歩道の一ヶ所、三角標識などで仕切られた場所へ、整理員が誘導する。車が駐車場から出せられない我々も、いつの間にかその仕切りの中に入っていた。ニ台目のパトカーがくる。「1分前のパトカーだ」と整理員。公式訪問ではないのでカメラはご遠慮くださいと整理員がいう。前列でカメラを準備していたおばあさんがカメラをへっこめた。

パトカーを先頭に、一団の車が通り過ぎる。4~5mの至近距離を、窓を開けた陛下の車が通り過ぎた。にこやかなお顔がこちらに向いていた。お一人での来静だったようだ。あっという間であったが、手を振る人々の中で、自分は思わず頭を下げていた。「お元気そうだ」と女房が言った。考えてみると、陛下を生で見るのははじめてのことであった。予期せぬサプライズになった。

それにしても見事な交通整理ぶりであった。過剰な警備と批判もあるかもしれないが、こんな警備方法がもっとも交通遮断を短時間に済ませるノウハウだと思った。車が通過すると同時に、道路に日常が戻ってきた。人々を1ヶ所に集めたことも、ばらばらでは陛下が顔を向ける方向が定まらない、歓迎に応えられる陛下のことを考えてのノウハウなのであろう。せっかくの歓迎に陛下がそっぽを向かれていたのでは、歓迎する側も残念であろう。
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