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しょくひんしあん

2018年07月09日 | Weblog
 7月 9日

 バラ科の食品に含まれるシアン化合物。 

 食べるかどうか思案ですね。
 青梅(熟していない梅)は毒だから食べてはいけない。
 というのはみなさんもご存じでしょ。種が準備できる前に実を
食べられたら植物も繁殖できないので、熟れるまでは毒を作って
おくんだね。

 そいで、アンズ、ウメ、スモモ、ビワ、アーモンド (ハタンキョウ)
などのバラ科サクラ属植物の種の中にある「仁」や熟していない実や
葉っぱには、体内に入ると分解されて、「青酸(シアン化水素)」を
発生するおそれのあるシアン化合物が含まれているんですよ。アタイは
そこまで知らなかった。
 これらの食べ物に直接青酸が含まれているわけではなく、体の中で
分解されると青酸になるんだね。
 青酸は微量でも死に至る。っていうことも広く知られていますよね。

 んで、含まれているのは「アミグダリン」や「プルナシン」という
名前のシアン化合物です。
 過去にアミグダリンをビタミンB17と呼ぶことがあったそうですが、
現在はビタミンと認められていません。
 ビタミンの定義は、「微量で体内の代謝に重要な働きをしているにも
かかわらず自分で作ることができない化合物」だそうです。

 「欠乏するとがんや生活習慣病の原因」「がん細胞だけを攻撃する」
などとうたわれていることがありますが、科学的根拠は現時点で確認で
きていません。または否定されています。

 じゃ、アミグダリンがどうなれば青酸に変化するのか?
 アミグダリンを含む果実を傷つけたり、動物が食べたりした時、仁の
中にある酵素や動物の腸内酵素で分解され、青酸が発生するんだそう
ですよ。
 青酸は細胞の呼吸を阻害し、多量摂取すると嘔吐、頭痛、目まい、
歩行困難、意識混濁、昏睡、死亡などですよ。怖いねぇ。

 でね。果実が成熟するとアミグダリンは分解されて糖に変わるため、
果肉中からは消えていきます。
 熟した果肉に含まれるシアン化合物はごくわずかです。未熟な果実は
美味しくないので、好んで食べる人は殆どいないでしょね。
 つうことで、果実を食べることによる健康影響は無視できます。

 また梅干しや梅酒、梅漬けなど、加工することで分解を促進すると
言われ、それらの加工品ではアミグダリンの影響は非常に僅かです。
 日常摂取しているウメ加工品の仁にも微量ですが含まれています。
 しかし食品として常識的な量を摂取する場合には健康被害の
危険性はそれほどないと考えられます。

 アンズやモモの仁は、生薬(漢方薬)の材料 (杏仁<キョウニン>、
桃仁<トウニン>) でもあり、アミグダリンを薬効成分として経口で
利用されています。
 また正常な皮膚に塗布すると局所麻酔 (かゆみを止めるなど) の
作用があるので薬として使われることもあります。
 なお、アーモンドには甘味種と苦味種の二種類があり、食用である
甘味種はアミグダリンを含みません。

 それでも仁の中にはアミグダリンが(果肉に比べて高濃度)が残って
いるわけで、成熟や加工によるアミグダリンの分解も、果肉より時間が
かかるんだって。

 で、種子を乾燥して粉末に加工した食品の場合は、シアン化合物を
一度に大量に食べてしまう危険性が高まります。
 よく販売されているのがビワの種子の粉末です。これは食べるのに
思案が必要ですよぉ。

 高濃度のシアン化合物が検出されて回収が行われているものもあります
からね。こういう商品だと、小さじ1杯程度の摂取量でも、健康に悪影が
出ることがあります。

 インターネットには、ビワの果実を食べて、残ったビワの種子を活用した
レシピなどが掲載されていますが、ビワの種子には高濃度のシアン化合物が
含まれる場合があることから、料理にシアン化合物が残っている可能性が
ありますので、要注意です。(ビワ以外にも、ウメ、モモ、スモモ、アンズ
などの種子も同様)

 君子危うきに近寄らず。だね。(^_^)/
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