狐の裏側部分はこんな風だ。上の部分はかなり深く彫らなければならない。これは下あごを切り離すときにも必要な部分だから、早い段階で木工用ドリルで穴を開け、それを広げている。それでも材料を接合した関係から木目が垂直となり、彫刻刀の刃も欠けるほどに難儀な作業なのだ。そのため、短時間で刃先を研ぎながら作業を進めている。
上と下を重ねてみるが、まあこんな状態。一応は耳の穴を彫ってみたり、紙ヤスリで表面をきれいにしてみるものの、まだまだ修正部分が多く時間もかかるだろう。ここでは歯(牙といった方がよい)が重要で、その部分はまだ手を入れていない。これもめんどくさいところなのだが、これを外すわけにはいかないから、これから年末にかけてじっくりと彫っていくことになる。