katsuまるはだかぁ 芸術家への道

モザイクアート一直線のkatsuの日記

海外からのリピーターさん教室とシドさんのテーブル

2015-06-10 06:30:41 | モザイク教室
今日は毎年定期的に海外からやって来るリピーターさん教室。何しろ年に数回の事なんで、本当に楽しみにしてくれているのね。
それが教えるこっちにも本当に伝わって来るのね。勿論、いつか弟子になりたいんです・・・なんて言ってくれているから、熱意もある。

そんなお教室は午後からなので、それまではシドさんのテーブル。


まっ地味ぃぃに色々やっているのね。ただ内側のデザインが始まるまでは、大きな展開は無し。
そんな中、やって来て、先生ぃぃ・・・・はい、いらっしゃいぃぃ・・・・お帰りぃぃ。何しろ、海外から作品を持って来るんだから、

それだけだってご苦労っ・・・良く来たね・・・・ってそんな感じになるでしょ?さて、それじゃいつものように、どう?って様子伺いすると、そんなに進んで無いです・・・・って言いつつ、見た瞬間、あっ・・・・凄いぃぃって言うのが正直な感想。

そうね・・・お花を作った事がある人なら、良く判るだろうけれど、テクニックとして花びらを縦のラインと横のラインを合わせている。
かなり高度な事をしているのね。相当時間が掛かっているはず。それと縁取りも金を使って随分凝っている。

きちんとやって来た評価はしつつ、それでは何も聞かない状況での感想は・・・と話す事にしたのね。えっとね花は最高。けれど葉っぱのバランスを考えると、しっくり来る為に右下にもっと大きめな葉っぱを1枚付けて、下の方を重くするって感じが良いなぁ・・・。

それと何か外国の人が作った感じって言うのかな・・・?しかも外国って言うのもアジア風味が出ているんだよね・・・日本以外の・・・。

では、久しぶりなんで確認の為にどんな感じだったっけ?・・・と聞くと、この質問に戸惑う事は無く、ブログはしっかり見ていますぅぅって。
じゃ話は簡単、で?・・・と1文字追加するだけで、えっと、和風で・・・・。おっと、そこでストップ。和風?・・・それじゃ違うな・・・。

恐らく題材に問題がある。例えば、花なら桜とか梅とか・・・・ほらローマの作品、和風に見えたでしょ?けれど牡丹だから任侠映画の刺青って思えば、そう言う題材も和風ではあるけれど、有利か有利じゃないか?・・・となると、桜や梅のような知名度からすると下がる気もする・・・。

ただね、この雰囲気・・・何処かで見た事があるのね。それは北斎とか・・・昔の日本の作家の絵。あぁいうタッチなのね・・・これ。
すると、京都は本物の日本・・・なんて言う話が出て・・・なるほどね。この方の日本は古き日本なのね・・・・きっと。

だから見慣れないタッチに見た事の無い違和感が生まれるんだな・・・凄く良いのに日本じゃなくて、異国から見た日本に見えるのね。
そうね、キルビル・・・ねぇ、それって本当に日本?・・・明らかに日本人じゃないでしょ?・・・・監督さん・・・って感じ。

ただ、話していると雅なんて言葉も出て来る。まぁ一貫してぶれてはいないのね。日本、京都、本物、雅・・・・でしょ?
そこで、それならもっと金を使おうかね・・・いつも言うように良い事と悪い事は背中合わせだから、もしかすると金を増やす事で、雅って部分は

強調出来るが、異国感は増すかも知れないけれど・・・・。


そこで今までの金はぺきぺきの色の金で、ちょっと可愛い金だったので、キウイが使っているイブシの金と、煌びやかな金と2つを置いて検討となる。
これを使う理由は、より雅感を出す為、もう1つは花の中にも入っている金を打ち消す為・・・・。

何かここにも問題がある気がしたのね・・・こうしたリアルな花に普通は金は使わないだろうし、この金が縁取りの金を引き寄せてしまうように見えるから、違和感があるのかな?・・・とも思って、毒は毒を持って制す・・・的に考えると、より金を増す事で花を落ち着かせる作戦。

勿論、別に仕上がりが悪いって言っている訳じゃなくて、理想のキーワードに沿って考えると・・・って言っているだけなのね。
そんな中、キウイがやって来て・・・おぉこれは丁度良い。キウイに感想を聞くと、全く俺と同じ感想。

しかも本来、キウイは金が大好きって訳でも無いのに、この作品には金が必要・・・って意見。ほぉぉ、ただ異国感はやっぱり同じだった。
そこで金の選択となるのだけれど、イブシは目立たない目立ち方をするから馴染みやすい。照りのある金は誰よりも主張する。

趣旨は花の金から人の目をそらす・・・その位入れないと効果無し。ただ人には許容範囲があるだろうし、まずはその量。別に両方使いでも良い。
2つ使うって言うのはダブルスープみたいな話。煮干にとびうお・・・みたいなあんな感じだろうね。

良さを引き出せばより美味いし、喧嘩させればとっちらかる。趣旨はあくまで花の金から人の目をそらせるように・・・・。
ここまでは色の話。それを形でも考える。つまり単に機能性だけで言うのなら、四角い形のままで、四角の大きさを切り分けて、こっちはそのまま、

こっちは8分目なんて感じでね。けれど、それは美しいですか?・・・・って話。そもそも雅を名乗るものが機能性なんてね。でしょ?美しさのバランスは色だけなんて訳が無い。当然、色も形も・・・。ただそう言う事を自然に意識出来た人は、そのまま切らずに使おうかな・・・なんて普通な事が、

全て切った中での大胆使いなんて事にも繋がるのね。それが楽だから・・・とか、華やかで良いわっ・・・ってな感じだと、やる前からその程度になる。いずれにせよ、赤だの金だのなんてもんは、効き目に即効性があるから間違えると事件になる。

そんな事を踏まえて、丸と四角を交互に入れる事にしたみたいなのね。そんな中、こんなのを見て欲しいのね。


最初は右側のデザインだったんだけれど、今は左側のデザインにしたいらしいのね・・・。大きくデザインは違うのだけれど、1人の人のデザインのように見えないかな?・・・・そこにキウイも気が付いて、何かスペースに余白無くいっぱい使う・・・って。そうなのね、それがこの方の個性。

だとすると、ひとまず説明。右は花が枝無し。つまり模様な感じ。左は枝あり。だから写生したような実物を見たまま描いたって感じ。
右は色んな色を使ったから、バックで使える残りは・・・黒・・・嫌だから紺って感じで、左はバックはバックじゃなくてバックも主張させた。

ただその主張の仕方は、右は色濃くする事で花を引き立たせ、左は形の流れで主張するが、色は淡くしてぼかす。あくまで対比みたいな話で、迷いに迷っている感じである。では他の言い方にすると、右は4番ドカベンの廻りに小兵のちょこちょこ打線。ただ色濃く曲者達。

左は4番ドカベンだけでなく、3番に同じようなホームランは少ないが確実に主張する大きさのピンクの花があり、5番に扇子って言う3.4番に負けない大きさで、尚且つ今までに無い花では無くて、デザインなもの・・・こんな感じに見えない?

恐らくこのままで続けるのなら、仕上がりは好み無しで考えたら、右に軍配が上がるだろうね・・・・。ただ弟子になりたいなんて言われているから、そんな単純な話はするつもりなし。じゃ、その軍配を左にひっくり返して・・・それが課題。

まず負けているのは、右はデザインなのに、左には写生のモチーフが2つ。今の牡丹は全体の4分の1を使って1つの花。この精度はお見事なのに、かきつばたに至っては、何個花が付いている?って話。こんな小さな花を牡丹の精度に負けないように作れるか?って言うとやる前から無理。

じゃピンクの花は?って言うと、色こそ牡丹より薄いが、完全に大きさは同じくらいで主張し過ぎ。ここをきちんと牡丹が何対何で負けるか?って操作して作る。じゃ物理的に言うのなら、かきつばたをアップで2.3個、ピンクの花を若干今より小さめにする。 

更に言えば、牡丹の仕上がりに負けない流れの切り方が出来る大きさの、牡丹よりも小さく。
そうすれば、質は下がらず、小さめだから必然的に主張力が下がるはず。

まっ、今回は後二回も来るので、じっくり色んな事が教えられそうで楽しみ。
そんな中、シドさんが来て、何も問題無しで当分大丈夫なのね。

お教室の後もシドさんの続きをやって、さっきの画像でおしまい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする