河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

860- シカゴ交響楽団 初上陸 1977.6.8上野

2009-07-15 00:10:00 | コンサート

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1977年6月8日(水) 7pm 東京文化会館

モーツァルト 交響曲第41番ジュピター
Int
マーラー 交響曲第5番

ゲオルグ・ショルティ 指揮 シカゴ交響楽団

(ショルティ&シカゴ響、初来日14公演中2日目)


爆発的な演奏でその強靭な音が脳裏に貼りついたままいまだ取れない。

この年、チェリビダッケが初来日し、真の演技性を見せてくれた。今なお忘れがたいことがたくさんあるが、今日はその話ではない。
同年1977年6月シカゴ交響楽団がゲオルグ・ショルティとともに日本初公演をおこなった。
サラリーマンの僕はもちろん仕事より音楽の方の優先度が高いわけだから帰りのタイムカードは、協力体制がしかれた同期、元某大応援団長にお願いした。
チケットは実は当日券である。窓口にいったら何かの拍子で招待席みたいなところをゲットすることが出来た。会社を早めに抜け駆けした甲斐があった。隣に若き小澤征爾らしき人物がいたのをはじめ、日本の当時の著名な音楽評論家、音楽関係者が山のように来ていた。ことのほか眺めのよい席で、聴く方のやる気度も臨戦態勢十分。

記憶が鮮明なのはマーラーの5番。前半はジュピターだったが内容は覚えていない。
強烈なマーラーであった。日本で初めてみるシカゴの超一流プレーヤーによるマーラー体験。アドルフと思しきトランペット・ソロに導かれ、輝かしいフル全奏が上野のホールを揺るがしたとき天井は蓋が取れ、聴衆は座席から全員10センチ浮いた。なんという強大で圧倒的なサウンド。全員ぶちのめされた。
とにかく最初から最後まで、音楽がドライな感じでピアノとフォルテを蛇腹のように展開させる。第2楽章後半のファンファーレではアドルフ率いるそのセクションの末席には、後にニューヨーク・フィルの主席を占めることになるフィリップがいたはずだ。なんという輝かしいファンファーレ。

圧倒的な第1,2楽章が夢のように終わり長大な次の楽章に突入した。
デイルはピクリとも動かないで、生きたセメント銅像、みたいな感じで第3楽章のホルンパートを涼しげに吹いている。
キングコングの毛で出来ていそうな強靭なコントラバスが青白い炎をビーンと響かせているアダージョ楽章でさえショルティのびくつく、どつく指揮棒は変わらない。
あの棒から何故あのような音楽が流れ出るのか。亡くなる前にシカゴのオーケストラ・ホールでおこなった演奏家形式のマイスタージンガー全曲は静かで柔らかで威厳と確信に満ちていた。踏みしめる人生の夕暮れ。昔のオペラ劇場でのいろいろな出来事、たゆまぬ努力、そのようなことの集積がこのマイスタージンガーにはある。その演奏でもどついていたんだろうな。

それで、最終楽章に突入した。この奇妙なフーガは果てしも無く音量増量大盛り特盛り状態になり、最後の弦によるゴソゴソしたもつれを最後のブラスで締めくくるわけだが、このシカゴにもつれは最初から無い。ハイな技術がシナジー効果を生み、こちらの楽器の技術のエコーがあちらの楽器のエコーとエコーどうしさえも共鳴しあいさらなるエコーを生む。真の技術を生かしコントロールできたのはライナーとショルティだけだったのであろう。唖然茫然。黒く澄みきった異様な音楽。

マーラーの大音響が鳴ったこの6月8日(水)、シカゴが上野で得がたいマーラー体験をさせてくれていた同じ時間帯に、音響の悪いNHKホールではN響が定期をやっていた。ハインツ・ワルベルク指揮のマーラー5番である。同曲異演。偶然とはいえ日本では昔からこのようなことが割りとある。海外演奏団体との同曲のぶつかりはひどいものだ。何年か前、マイスタージンガーがバッティングしたことがあったが、あれはない。
N響の方は後日放送があった。ブラスのみなさんがんばったと思うが、録音で聴く限り全体的にひどい演奏だった。当時まだまだ大リーグ超一流と国内野球では明らかな落差があったのと同じだ。その後、N響は国内トッププレーヤーがたくさんはいりレベル的には海外の並みのオーケストラ以上の実力を持つこととなったが、でも、特色がない。満遍なくうまくて、そつなくて、何でもこなし、でも、サヴァリッシュの棒の下、ボテボテのフニクリフニクラをやったかと思うと、シュタインの棒で本格運命などもする。いずれにしても重い。あの自分の音さえ聴きわけられないようなホールでは耳が育たない。最高の実力をもった人たちの集団止まりなのである。その先がない。香りがない。余韻が歌わない。
欲しいのは揺れ動くアンサンブル。生きた音楽。それが欲しい。この日本で何故、N響のようなトッププレーヤーたちのオーケストラに専用ホールが無いのか不思議だ。最初はいくら異国文化だったといっても歴史を積んできたわけだし、財力が無いわけでもないと思うし、まして、異国に相撲の土俵を作るといったことでもないし、21世紀に突入したこの時期、彼らのために我々のために是非本当のホールを造る必要がある。

結局、シカゴの公演はそれほど尾を引くことも無く、翌朝からはもとの日常に戻れた。シカゴにしてもルーチンワークであのような演奏を毎日おこなっているわけであり、日本人を見返してやる、と言った状況でもないわけで、演奏者と聴衆の気持ちの乖離があったのかもしれない。
おわり

(参考)
ワーグナー マイスタージンガー
ゲオルグ・ショルティ指揮シカゴ響 他
1995年9月23-27日オーケストラ・ホール

859- ジャン=ジャック・カントロウ 1977.6.4

2009-07-14 00:10:00 | 音楽

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昔聴いたコンサートから。

パソコンが壊れる前、1977年の聴いたコンサートのことを書いていたのでその続きです。

197764()14:30

東京文化会館

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ヨハン・シュトラウス/

 喜歌劇「ジプシー男爵」序曲

チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲

ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界より」

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ヴァイオリン、ジャン=ジャック・カントロウ

渡辺暁雄 指揮 東京都交響楽団

カントロフは昔カントロウと記載、発音されていたようだ。個人的にはカントロフという発音しか知らないが、当時のプログラムをみるとカントロウとなっている。

カントロフは当時32才ぐらい。若くて鋭い演奏で少し線が細かったような記憶もあるが、ピアノのラーンキなどと同じく印象に残った演奏家の一人だ。

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プログラムはファミリコンサートにふさわしいというか申し分ないというか、聴く側のレパートリーを考えると経験を積ませるにはいい選曲だ。

一曲目に異色のジプシー男爵。小曲をさりげなく置いて聴かせてくれる。

ドヴォ9は昔より今のほうが噛み締めて聴くようになったが、あの頃、まぁ、どんな心持で聴いていたのか、思い出すものはない。

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858- 4つの最後の歌 河童ライブラリー

2009-07-12 15:00:43 | 音源

パソコンが壊れ、しばらくブログを休んでました。

パソコンは化石状態のものもいれると6台ぐらいあって、初期の大体1983年頃から使っている。DOSだけの頃からです。DOSコマンドは今でもわりと覚えている。エドリンとかね。。

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パソコン1台壊れたら古いものを取り出してきて同じようなブログ作成とかはやろうと思えばできますが、性格的にたぶん「古いものには戻れない。」

ブログの内容は昔の演奏会やオペラのことを書いているのに、マシンは古いものを使う気にはなれない。「新しもの好き。」なんですかね。。

それでとマシン回復記念に、例によって河童ライブラリーから。

「4つの最後の歌」の河童ライブラリーは以前367-で書きましたが、ちょっとまた増えたのと、今回は録音年月と、ライブの場合は収録日もいれました。

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マルヴェンの前に作曲されたとされる驚異的に美しい歌。

4つの最後の歌。

もちろん、リヒャルト・シュトラウスの曲です。

歌が驚異的に美しいというよりも、オーケストラル・ソングのそのオーケストラの伴奏をはるかに超えた異常な美しさのオーケストラのハーモニーに浸るためにあるような曲ですね。

フルトヴェングラー指揮フラグスタートにより初演されましたが、リハーサル録音が嵐のようなひどい録音で残っています。本番では取らなかったでしょうか。初演前はそんなに関心を惹く曲ではなかったのかしら。

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1.春

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3.眠るとき

4.夕映えの中で

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1番好きなのはホルンのソロが暖かい29月。

もし、ホルニストになれるなら(いまからでも)、吹きたいのは、ソプラノからホルンに引き継がれるブリッジの部分と、もう一曲、マーラーの第9番第1楽章最後のところのあのへんてこなソロの部分。

飛んでしまいました。

次に好きなのがヴァイオリンソロが豊かな歌を奏でる3の眠るとき。このヴァイオリンソロのあとのオーケストラによる情感の盛り上がりは何物にも代えがたい美しさだ。

その次が1の春。

4の夕映えの中で、は4番目に。この4が4曲中一番長いが、引き際のような感じであり単に詩に歌を付けた以上のものが聴こえてくる。

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ということで、河童の蔵にはどんな音源があるのかなぁ。

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1.

アンナ・トモワ=シントウ

カール・ベーム/シュターツカペレ・ドレスデン

1976.8.11ザルツブルク

1976.12.22NHK-FM

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2.

キリ・テ・カナワ

アンドリュー・デイヴィス/ロンドン交響楽団

COLUMBIA

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3.

キリ・テ・カナワ

ズービン・メータ/ニューヨーク・フィル

1985.1/10,11,12,15 (


パソコン復活

2009-07-10 18:14:38 | デジタル・インターネット

パソコンは結局、ハード障害ではなく、メモリ障害ということで、ヴェンダーではなく、マシン購入店でサードパーティーのメモリを無料交換で決着。
障害原因を絞れなかった自分にも非はあるが、いつものことながらバカチョン回答で、壊れたらリセットをしろとか、ソフトのインストをしろ、という益なき忠告を垂れ流すヴェンダーも悪い。責任を感じたらしく、検査料金も不要ということで決着。(メモリ代、得した。)
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セットアップからやり直すのは特に問題ではないが、日常的にドキュメントやブログのデータはバックアップしていない。それをどうやって復活するか。
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ノートンのシステム360でシマンテックのセキュアサーバーに必要データは時間シームレスで垂れ流しているので、そこから復元を試みる。
でも、360自体がない。ダウンロード購入でソフトのバックアップはとっておらず、手がかりなしとなる。
それで、シマンテックのサイトを覗いたら360のヴァージョン3が試用期間一ヶ月無料となっているので、それをまずダウンロード。
自分でダウンロード購入したのはヴァージョン2のほうであったが、そのプロダクトキーで、V3もアクティヴェイト出来た。
これでセキュアサーバーを覗ける。2Gまで無料保存が可能なので結構いろいろとDOCははいっている。それでリストア(復元)を実行。
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まず手始めに、同じディレクトリに戻すのではなく、別に新規フォルダを作りそこに復元してみた。
きれいなトゥリー構造でディレクトリ含めデータがきれいにリストアされました。
次に、OS会社がらみのソフトは全部インストして、最新版へのアップデートを行い、その後、V3で同じディレクトリに復元した。
ユーザーアカウント名をマシンが壊れる前と別の名前にしたため、変なところに復元されてしまったが、とにかく壊れる瞬間前のデータを全部復元できた。
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問題があるとすれば、V2でバックアップ、V3でリストア、を行ったためソフトの整合性にややずれがあるところか。
画像とか文書など、小出し指定でリストアを繰り返すのがいい。
セキュアサーバーのファイル数がV2では、12,000個となっていたのが、V3で同じエリアを覗くと9,999となっていた。
9,999という表示を見た瞬間、これはまずいと大体分かるものだが、案の定その通り。整合性がいまひとつ。
親ディレクトリから階層指定を行い特定のファイルまでピンポイントで指定できるので、そんな感じでやれば何とかピックアップはできる。
同一ヴァージョンだと問題はないだろう。
普段CDROMとかにバックアップをとらないので、そのリスクを考えれば、とりあえずは考えるところまでは復元できた。
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あとは処理速度。マンションタイプのBフレッツでもストレスを感じるぐらい時間がかかる。
本当のブロードバンドが必要かも。でもこんなおもちゃマシンにお金をかけるのもしゃくだから、こんなもんで納得。
総所要時間延べ8時間でした。


早口お天気

2009-07-07 19:05:26 | テレビ番組

マシンが復活するまでの愚痴、小言でアゲねらい。
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ここ何年かテレビで天気予報番組おおはやりですね。ひたすら早口でなにをしゃべっているのか本人もわからないぐらいの早口でまくしたてる。
論点の定まらないストーリーで、一番最後に明日の天気があったり。
ちょっと前おなかがよじれたのは、彼の地には悪いが、
よく、どこか局地的災害があったとき、そこの場所、地方の天気をクローズアップして言うときがあります。
こんなのがありました。
「明日は全国的に晴れでしょう。○○地方は雨となります。」
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こんな天気予報だから、みんな聞き流し。
ただでさえ早口でロレツまわりすぎ。
何もかも笑える。
テレビの左上にでるお天気マークだけあれば十分。
結局、ほしいときに手に入ればいい情報なので、dボタン、パソコン、ネット、の世界にジャスト・フィットしているものであり、テレビのお天気予報は現代においては不要。
お天気おじさんはきもいけど、お天気姉さんならいいか、というレベルですよ。
(個人的には半井さんだけいればいいかな)
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ニュースで、あおる天気も、大変に具合が悪い。
まるで明日にでも天変地異が起きるような報道ぶり。
要は自分の携わっているジョブの重要性を訴えているに過ぎず、それはそれでわからなくもない。
自分のジョブ否定は自己の通ってきた道の否定ですからね。でも、あれは、やりすぎというもの。
それから、台風の中の実況報道はアメリカの完全真似。それも20年30年前の真似ですよ。
ウェザー・チャネルのようなことを、普通の番組の中に組み込んでしまった。これは、ミュージック・チャネルの如き番組を普通の番組に組み込んでしまった日本的真似の行き過ぎ」現象と同じなんでしょうが、なにもかも笑える。
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とにかく、
誰もお天気姉さんの情報量なんて気にしてませんから、お願いだから早口やめてゆっくりしゃべってみて。
そうすればしゃべっているほうも、何か別のものが見えてくるかもしれませんよ。


クラシックのテーマとは関係ないかも。

2009-07-02 19:31:27 | グルメ

パソコン修理中につき、ブログアップができない状態が続いてます。
が、
念力でアゲます。
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日本人ってホントよく、よそ見しながらめしを食らうなぁ。
レストランとか食堂でもいいですが、日本人の食事の風景をワッチしてみてください。
よくもまぁ、あっち向き、こっち向き、まわりを見ながらめし食らう姿。
普段気にとめてないのでわからないかもしれませんが、そのつもりで見てみてください。
かなり笑えます。
別に西欧マナーの真似をしろなんていってませんが、なんであんなによそ見しながらくうのかなぁ。
一口含んではキョロキョロ、またつっついて食ってキョロキョロ。おもしろい。
敵が襲ってくるわけでもないのに。
それとも誰かに見られているかもしれないのがいやなので、いつも見張っていないと気が済まないDNA?
本当に面白いですよ。