2018年9月1日(土) 2:00-4:50pm 小ホール、東京文化会館
プッチーニ 作曲
粟国淳 プロダクション
トスカ 48-41-27
トスカ、砂川涼子(S)
カヴァラドッシ、村上敏明(T)
スカルピア、須藤慎吾(Br)
アンジェロッティ、ヴィタリ・ユシュマノフ(Br)
スポレッタ、鈴木俊介(T)
羊飼い、清水理恵(S)
他
合唱、コーロ・サンタンドレア
児童合唱、バンビーニ・ロマーニ
須藤桂司 指揮 ピアノ、エレクトーン、パーカッション2
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東京文化会館オペラBOXという企画にお初でうかがいました。東京文化会館の東京音楽コンクール入選・入選者が出演、主催は上野中央通り商店会と東京文化会館。
東京音楽コンクールは2003年から、オペラBOXはその原型が2006年からのようですね。
今日はスカルピアの須藤さんお目当てで来たのですが、見るところこれまで出演した東京音楽コンクール受賞者出演公演には名前が載っていないようです。
上野の小ホールでのコンパクトなオペラ上演で、大きくないスペースをうまく活用してなかなか雰囲気が出ていたと思います。伴奏のほうにパワーを求めるものでは無くて、イメージですね。
3人衆はそろって見事な歌い口で、わけても、やっぱり、悪代官スカルピアの須藤さんの決まり具合がツボにはまっている。場のつくり方がうまくて、歌とそのしぐさで一気に雰囲気を醸し出す。グッと引き込まれます。
マリオ村上さんのテノールはよくのびてくる。ストレートな歌い口。砂川さんの声はこのホールで結構な幅広で満たす。
余韻が保持されないインストゥルメントが4つだけの伴奏なので快速に進むのかなと思いきや、通常のオペラ公演と同じほどのロングなものになった。3人衆とそれにまわりの連中が声による余韻をうまく作っている。間延びや弛緩とは皆無の緊張した内容だったところが大きい。
清水理恵さんがのびやかに、堂々としていて印象的でした。
合唱は、もうちょっと角度が欲しいところです。
聴く前はこの小ホールでトスカが出来るのかと思ったところもあったが、始まってしまえばそのようなものは、演出の良さもあって、払拭されました。
充実した内容の公演を満喫しました。
おわり