河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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2677- イベール、寄港地、フルート協、サラ、ドビュッシー、前奏曲集、海、カンブルラン、読響、2019.3.7

2019-03-07 23:31:21 | コンサート

2019年3月7日(木) 7pm サントリー

イベール 寄港地  7-3-6

イベール フルート協奏曲  5-8-9
 フルート、サラ・ルヴィオン

(encore)
ドビュッシー シランクス  2

Int

ドビュッシー(ツェンダー編) 前奏曲集 (日本初演)  3-5-2-4-4

ドビュッシー 海  10-7-9


シルヴァン・カンブルラン 指揮 読売日本交響楽団


読響の常任指揮者カンブルランの任期は今月2019年3月までで、最終公演は3月24日。今月も濃いプログラムが盛りだくさんだが、他の演奏会を聴けないのが残念。ただ、これまで多くの作品を演奏してくれてたくさん聴いたので満足。

今日のプログラムは、フランスもの一色、前半がイベール、後半がドビュッシー。
前半はイベールが2曲。フルート協奏曲と寄港地ではダンチだと思いました。が、こうやってカンブルランの棒で寄港地を聴くと一味も二味も濃くなる。当地の情景、風景を思い浮かべながら、洒落た演奏で楽しめましたね。

フルート協奏曲は聴きごたえありました。モイーズのために作られた作品。奮っている。
技巧を尽くす。オーケストラとの色合いが鮮やか。カンブルランによる伴奏オケのコントロールも見事。くっきりソロ楽器が浮き出るのは作曲者の技だろうけれども、キラキラとした響きの妙、それがものすごく立体的に鳴る。指揮者の味付けは絶好調。オーケストラと一体となった演奏。ソリストのサラさんはフランクフルトの歌劇場のプリンシパル等、活躍している方。
見事な作品であることがよくわかる演奏ですね。管弦楽の演奏会と同じくオーケストラの中央、その前方で繰り広げられる素敵な演奏。


後半はドビュッシー2曲。はじめは前奏曲集からのピックアップをツェンダーが編曲したもの。

1-2 帆
1-11 パックの踊り
2-6 風変わりなラヴィーヌ将軍
1-6 雪の上の足跡
1-5 アナカプリの丘

演奏順もこのように自由に動かしている。特筆すべきは楽器編成。とりわけ叩きを入れるものの種類がたくさん。でも、同時に鳴らす訳では無くて音は薄められている。従って音の色のバリエーションが増え、たくさんの色彩を順序良く聴いていく楽しみを味わうことが出来る。ピアノという単色的な音をオーケストラルに絶妙に編曲。ツェンダーのデリカシーとカンブルランのミクロ分析なタッチが、見た目、ピッタリよく合っている。経路は似ているが行き着く先はやや違うのかもしれない。

最後に置かれた海。ドビュッシーの海を現代音楽風にやるとこうなるんだよ、とカンブルランは言いたかったのかどうか知るところではない。夜明け中間部のチェロの歌、いつも聴いている音とはだいぶ違う。チェロ通過。管を強めに。サッパリ、潔癖、手垢のロマンをさらりとワイプアウト。だいたいこのような感じで進行。そういったことで音楽がわかりやすくなるとは限らない不思議。まあ、現音を聴き慣れしてよ、と、カンブルランが言っているようだ。
おわり













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