2012-2013シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2012-2013シーズン
.
●
2013年6月4日(火)7:00pm
サントリーホール
.
ストラヴィンスキー ピアノ・ラグ・ミュージック(1919)
ラヴェル ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1927)
ガーシュウィン 3つの前奏曲(1926)
ミヨー 世界の創造(1923)
.
ジョリヴェ 幻想即興曲(1953)
デニゾフ アルトサクソフォーンとピアノのためのソナタ(1970)
カプースチン 8つの演奏会用エチュード op. 40より1,2,3(1984)
バーンスタイン プレリュード、フーガとリフ(1942/1952)
.
このシリーズの主旨は、音楽大学在学生、卒業生によるサントリー・ホール(ブルー・ローズ)・デビューの出演に至る企画も含めた全般の経験を積む、といったあたりのことでみんなヤングでフレッシュ。スケジュールは以下、
6/3武蔵野音大プロデュース
6/4洗足学園音楽大学プロデュース
6/5国立音楽大学プロデュース
.
●
この日は6/4の公演です。
副題の「Jazz in CLASSIC」という英語、Jazz in CLASSICAL MUSICではないのかとどことなく引っ掛かりのあるフライヤーではありますが、要はバーンスタインの、「プレリュード、フーガとリフ」が目にとまり聴きに来たという感が強く、それなら三日間聴いてしまえという展開でのこの日だったのです。
.
前日と比べると、間延びの、正反対。省略無しのほぼフルスペックの演奏、かなり濃いプログラムの質と量、終わったのが9時から10分ぐらい越えておりました。
ミヨーとバーンスタインでお腹いっぱいなんですが、アルトサックスのジョリヴェ、デニゾフの2曲、特にデニゾフ、これでお腹、満腹。素晴らしかった。
.
ミヨーは一歩間違うと陳腐で雑踏の街場ミュージックになってしまうが(ちょっとそういった部分もありましたが)、もともとそういったものでもあるので、演奏がダサくてこうなるのか、ハイスキルでのダサさ表現なのか、そこらあたり微妙に揺れ動く。選曲としてはかなりきわどい。
バーンスタインの曲は生では記憶によると2回目ぐらいかなと思います。その初めに聴いたはずのプロオケのときよりこの日の演奏の方が、断然、インパクトあり。ホールが小さいせいもあるが、しびれるような感触を味わいました。ありがとうございました。
バーンスタインの曲は、だいたいが、やにっこいメロディーラインのものが多く、ロマンティックにズブズブ没頭できるものがない。それはそれで悪くありません。このプレリュード・フーガ・リフも同じく松脂みたいなラインなんですが、この日の演奏、迫力が違う。彫が深くてニュアンスに富む。あえて言えば、もうひとノリ(スウィング)、欲しいところではありますが、そこは副題どおりの品位で押しとどめたと解釈しておきましょう。
.
質、量ともに充実のコンサートでした。
おわり
【以下、プログラム詳細】
レインボウ21 サントリーホール デビューコンサート2013
洗足学園音楽大学プロデュース
「Jazz in CLASSIC ―ジャズに魅せられた作曲家たち―」
日時2013年6月4日(火) 19:00 開演 (18:20開場)
曲目・出演
ストラヴィンスキー: ピアノ・ラグ・ミュージック(1919)
初鹿早菜(ピアノ)
ラヴェル: ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1927)
武田杏奈(ヴァイオリン)、樫村理沙(ピアノ)
ガーシュウィン: 3つの前奏曲(1926)
末次実玲(ピアノ)
ミヨー: 世界の創造(1923)
佐藤桃子、三島 彩(ヴァイオリン)、山本 渉(チェロ)、米谷 陵(コントラバス)、豊島早希、白﨑志歩(フルート)、大久保茉美(オーボエ)、水野まな、小澤里沙(クラリネット)、菊池 愛(ファゴット)、須々木由子(アルトサクソフォーン)、澤 友貴、柴山貴生(トランペット)、城田美咲(ホルン)、正富由香(トロンボーン)、関 聡、狩野もなみ、小針彩菜(打楽器)、鷲見彩花(ピアノ)、金井俊文(指揮)
ジョリヴェ: 幻想即興曲(1953)
芳賀大峰(アルトサクソフォーン)、小坂友紀子(ピアノ)
デニゾフ: アルトサクソフォーンとピアノのためのソナタ(1970)
須々木由子(アルトサクソフォーン)、村田美貴(ピアノ)
カプースチン: 8つの演奏会用エチュード op. 40から 第1、2、3曲(1984)
小坂友紀子(ピアノ)
バーンスタイン: プレリュード、フーガとリフ(1949/52)
安本夏海(クラリネット独奏)、金井俊文(指揮)、SENZOKU クラシック・オールスターズ(ジャズ・アンサンブル)
.