イレヴンス&サーティーンス・コンサート フィルハーモニック -17-
コンサートもだいぶ進んできた。
エイス・コンサート、ナインス・コンサート、テンス・コンサートは疲れがたまりスキップした。曲だけならべておこう。
1962年9月28日(金) 5:30P.M.
第8回コンサート
シューベルト/四重奏断章
カーター/四重奏曲第2番
ベートーヴェン/四重奏曲第8番
ジュリアード弦楽四重奏団
このときのメンバーは、
ロバート・マン、
イシドア・コーエン、
ラファエル・ヒルヤー、
クラス・アダム
同日 8:30P.M.
第9回コンサート
Bergsma In Celebration: Toccata for Orchestra(世界初演)
ストラヴィンスキー 「妖精の口づけ」からデイヴェルティメント
ウィリアム・シューマン オルフェウスの歌(ニューヨーク初演)
チェロ、レナード・ローズ
シュトラウス 「町人貴族」
ジン・モレル指揮
ジュリアード・オーケストラ
1962年9月29日(土) 3:00P.M.
第10回コンサート
ドビュッシー 6つの古代の墓碑銘
ナレーター、フェリシア・モンテアレグレ
バルトーク 2台のピアノとパーカッションのためのソナタ
ソール・グードマン、モリス・ラング
ブラームス愛の歌
Haieff 2台のピアノのためのソナタ
ピアノ・デュオ
アルトゥール・ゴールド、ロバート・フィッツデイル
そして、第11回、第13回はアンセルメの指揮によるものであった。
1962年9月29日(土) 8:30P.M.
第11回コンサート
1962年9月30日(日) 8:30P.M.
第13回コンサート
ファリャ 恋は魔術師
ジン・マデイラ
ファリャ アトランティーダ(アメリカ初演)
アイリーン・ファーレル、
ジン・マデイラ
ジョージ・ロンドン
エルネスト・アンセルメ指揮
メトロポリタン・オペラ管弦楽団,合唱団
祝祭に相応しい意欲的な選曲である。
アトランティーダは舞台用カンタータということであるが、神話や架空の大陸などオペラの舞台では出来ないのでカンタータにしたのではないのだろうか。今の時代あればオペラの舞台でも大概のことはセット可能である。そのような舞台のほうがイメージが湧くし、あたり、が出るかもしれない。
メト座の河童の頃に見たヘンデルのオラトリオ「サムソン」の舞台は素晴らしいものであった。視界が音楽の理解を助けるのであればそれは大いに利用すべきだ。
それはそれとして、フィルハーモニック・ホールで鳴り響いたメトの合唱の響きはどのような具合であったのだろう。彼らもまた4年後にはここに引っ越してきてフィルハーモニック・ホールと直角に相対することになる。
(続く)