河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1421-メインディッシュふた皿、チャイ4、ハルサイ、ダニエル・ハーディング、新日フィル、2012.11.28

2012-11-29 22:25:00 | インポート

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2012-2013シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから。
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2012年11月28日(水)7:15pm
サントリーホール
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チャイコフスキー 交響曲第4番
ストラヴィンスキー 春の祭典
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ダニエル・ハーディング 指揮
新日本フィルハーモニー管弦楽団
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2曲ともに普通ならメインディッシュ演目。おなかいっぱいになりました。
チャイ4は力演だが、余裕感とか浮遊感みたいなものがなくて、目いっぱいという感じ。速いパッセージでの歌がない。
ハルサイもちょっと埃っぽかったですが、音色変化、テンポの対比、極端なダイナミックレンジ幅、いろいろと楽しめました。こちら、こだわりディテールとは少し異なる表現があったように思います。
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前半のチャイ4は例によってこの指揮者の「今の」特色であるところの細部へのこだわりが見える。ソナタ形式で言うと第2主題の細部にかなり光をあてる。これ自体別に悪い話ではないのだが、形式という構築物としてとらえようとしていないのであればそれはそれでいいと思う。どちらにしても例えば第2主題への経過句とか、展開部への入り、などにもこだわりがあるようでそうゆうところは建物的にはどうもバランスが良くない。それからこの曲は4楽章形式ですからこの全体感も保ってほしいところはある。第4楽章の快速はやっているほうは特に感じていないと思うのだが、全体のうちの第4楽章ということですから、テンポとしては全体バランスを考えると少し唐突感がある。コーダ出だしのホルンから徐々に爆音になっていくあたりでアブノーマルな駆り立てがありましたけれど、第1楽章の冒頭主題からのつながりとか脈絡が見えるような内容の演奏であればなおよかったと思います。抽象的ですが、音楽が弧を描かけばさらによくなる。
それからオーケストラは大変に素晴らしいものの、超一流どころのオケだと32音符の連続でも歌がある、余裕感とか音の浮遊感みたいなサウンドを聴くことができるのですが、そこには達していないと思いました。いっぱいいっぱいかどうかは別にしてもちょっと気張り過ぎ。それとブラスは横広がりをやめて奥行き広がりにすれば、そろって突き刺さる感じが出てきていいと思います。無理やり気張らなくても突き刺す感じがでてきて鋭さが増すと思います。むかしのソ連邦やロシアの配置が懐かしいですね。古典的編成で鳴りまくるのは彼らの力とはいえ、配置の妙もあったように思い起こしました。
音圧系は好きですので、最終的には楽しめました。
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後半はハルサイです。こちらのほうがチャイ4より揃えやすいように聴こえてきました。リズムは難しいのでしょうけど、タタキつけるオタマジャクシはうまくいく。
それからハルサイ第2部は弱音系の音楽がしばし続くのですけれど、ディテールへのこだわりという側面だけで聴けば、ちょっとちがうかな、と感じました。
つまり前半のチャイ4とかの細部こだわりとは同じものではない、と思えたのです。例えば音色変化を念頭に単色、二色、・・、ハーモニー色、アンサンブル色、これらの違いを楽しませる。また極度なピアニシモとフォルテッシモを表現し多彩な対比をつけて楽しませる。そのようなことと同じように、目くるめくテンポ変化、アップテンポのところは通常より駆り立て、スローなところはハイスピードのところと対比が出来るような緩め速度とする。このような全体的にいろいろと多彩なバリエーションのうちの一つであったと思うのです。このフィーリング、ハルサイは対比の塊であった。それに気がつき、楽しまさせていただきました。伸びたり縮んだり蛇腹のような表現であっというまの33分(ぐらい)でしたね。楽しかったですよ。
おわり


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