河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1694- サロメ、ムラーダ、ポポフ、ゲルギエフ、マリインスキー、2014.10.17

2014-10-18 13:01:21 | インポート

2014-2015シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2014-2015シーズン
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2014年10月17日(金)7:00pm NHKホール
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シュトラウス  サロメ (コンサートスタイル) 92′
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(in order of voice’s appearance)
ナラボート、水口聡、テノール
ヨカナーン、ミヒャエル・クプファー、バリトン
サロメ、ムラーダ・フドレイ、ソプラノ
ヘロデ、アンドレイ・ポポフ、テノール
ヘロディアス、ラリサ・ゴゴレフスカヤ、ソプラノ

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ワレリー・ゲルギエフ 指揮
マリインスキー劇場管弦楽団
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ゲルギエフによるサロメの一気振り。ゲルギエフのサロメは1996年に日フィルとの公演を聴いたことがあるので2回目。
これ以上長くは出来ないようなシンプルストーリーで、配役も合唱がないかわりに脇役がたくさん出ますが、ロールは多くは無い。
ですので、舞台もいいのですが、こうやってコンサートスタイルだと配役たちの位置関係がよくわかって、これはこれでいいと思いました。オペラの構図とロールの立ち位置が非常に明確ですね。最初から余計なことを考えずに済む。
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ヘロデとサロメの絶叫に収れんされていく歌のドラマ。ゲルギエフは最初、まるで何もないところから出発して最後は頂点に達する。この音楽劇のストーリー展開のツボをよく心得た壮絶な演奏となりました。
舞台と錯覚してしまいそうなポポフのど迫力な動きと歌、サロメに踊ってくれということとあとはその願いは無理だ、その2点張りの歌だけなのですが、動きもまじえたドラマチックな歌、劇場型の圧倒的なものとなりました。ヘロディアスもつられたようにするサポートがこれまたよかった。
そしてラスト20分のムラーダによるこれまた白熱のサロメ。見た目はあまり動きのないサロメでどちらかというと、おし殺した感情がこわい。舞台でもこんな感じで歌うのだろうか。このような雰囲気がかえって狂気的な様相を余計に感じさせてくれる。動きがない分、正確な歌唱で、ドラマチックな歌が徐々に熱を帯びてくる。イタオペ的な一発勝負風なオペラではありますが、ドラマチックなラインに乗り切ったいい歌だったと思います。ゲルギエフの伴奏もそのようなラインをわきまえたものであったと思います。最後過激な演奏にはなりましたが。
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ゲルギエフの一発ライブ重視型演奏を聴いていると、練習か本番か時としてわからなくなる。本番しながら練習の延長のような雰囲気もたまに感じられなくもない。前々日のストラヴィンスキー3大バレエでも同じようなことを感じました。このオーケストラと指揮者はスタンディグの仕草一つ見ても分かるように完全に一体化しているので、このようなことが可能なんでしょうね。
おわり


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