2017年1月19日(木) 6:30-10:20pm オペラパレス、新国立劇場、初台
新国立劇場プレゼンツ
ビゼー作曲
鵜山仁 リヴァイヴァル・プロダクション
カルメン
キャスト(in order of appearance, also voices’ appearance)
1.モラレス、星野淳(Br)
2.ミカエラ、砂川涼子(S)
3.スニガ、妻屋秀和(Bs)
4.ドン・ホセ、マッシモ・ジョルダーノ(T)
5.カルメン、エレーナ・マクシモワ(Ms)
6.エスカミーリョ、ガボール・ブレッツ(Br)
7-1.フラスキータ、日比野幸(S)
7-2.メルセデス、金子美香(Ms)
8-1.ダンカイロ、北川辰彦(BsBr)
8-2.レメンダード、村上公太(T)
他
児童合唱、TOKYO FM 少年合唱団
イヴ・アベル 指揮 東京交響楽団、新国立合唱団&バレエ団
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(duration)
Prelude 3′
ActⅠ 48′
Int
Interlude 2′
ActⅡ 40′
Int
Interlude to scene1 3′
ActⅢscene1 37′
Short brief 2′
Interlude to scene2 3′
ActⅢScene2 18′
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カルメン、今シーズンのプレミエナイト。
この演目は何度も出されていて、今シーズンで7度目。鵜山さんの演出は4回目になりますね。舞台は全幕同じ形状。色々と工夫しているようではあります。
1幕2幕は緊張感の薄いオペラで、ひたすらメロディアスな、溢れるメロディーで聴かせる。大したもんです。初日のせいか、つながりが少しぎこちない。間が出来てしまう感じ。一気に聴かせるスタイルが欲しいところです。これらメロディー、必ず出てくるものですから、出し惜しみするような演奏ではなくどんどん前のめりな流れでいいと思いますけどね。
3幕1場2場。ここでグッと張りが出てくる。それまでの軽い感じから180度方向転換。突然のシリアス感が漂うので、舞台はもうひと工夫要る。それと棒も。
全体的にちょっと緩んだ舞台でした。圧縮前進の棒でいける人必要かもしれません。
カルメンのマクシモアはピュアな歌。えぐるようなところがありません。昨年、ウェルテルでシャルロッテを歌ったお方。
ジョルダーノは舞台が進むにつれて熱がこもってきて、ホセの熱、しつこさ、よく出ていた大熱演でした。花の歌あたりより3幕の力感が圧倒的。
カルメンが弱くて、ホセが強すぎる、そういった感じがありますね。カルメンは自由勝手気ままかもしれないけれども死をも恐れぬものだから、男の執念なんて女の気ままにはチリみたいなもん。そこらあたりのことは最後、やっぱり凄い演目と屈服。
合唱は高性能、散らばったポジションで歌うシーンが多いが、慣れている感じ。
少年合唱団はそうとう厳しい。
伴奏の東響はしなやかに歌うチェロが美しい。それと室内楽的なアンサンブルでみせる高性能な響きが魅力的。歌に添うかどうかはアベルの棒しだい。
おわり