前日、前々日ブログに続いてチェリの来日公演から。
1980年4月19日(土) 7:00pm NHKホール
コダーイ ガランタ舞曲
ラヴェル 組曲「マ・メール・ロア」
ブラームス 交響曲第1番
(アンコール)
ブラームス ハンガリア舞曲第1番
セルジュ・チェリビダッケ 指揮 ロンドン交響楽団
この日も例によって当時のメモ書きより。
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ブラームスに最大の感動あり!
あのラヴェル、コダーイの音色バランスもまるで古典形式の音楽の一要素しか占めない。と、チェリビダッケは言いたかったのではないか。
初めて聴くガランタ舞曲、めくるめく音色に唖然とし、ラヴェルでは天にも昇るような気持ちにさせたあの素晴らしい音色、そして音色バランス。本当にこのラヴェルは素晴らしかった。ppだけがもちうる音楽。
しかし、しかしである。ブラームスにおける形式感。あの比較的遅いテンポの中で、今まで表現してみせたラヴェル、ドビュッシーの音とともに古典的な形式はゆるぎなかった。絶にして妙なる木管群。金管群にも負けないような強烈なffである。そのフルート、クラリネット、ピッコロの素晴らしい自発的な音楽。ブラームスでもこのような音づくりができるということの証明である。
あの4楽章の例のメロディーが出てくる瞬間、素晴らしかった。味わうような、しっとりとした足取り、この素晴らしい音楽の前に我々は身を投げるだけで良い。はっきりと朗々と歌う木管群。力強く中音を吹く金管群、繊細で強烈なブラスである。
古典的な音色美で彩られたブラームス。
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といった短いメモ。
前の日の公演もそうだが、わりとテンポがスロー、という書き込みが何か所か見られるが、この当時超スローの雰囲気はまだなかったが兆候は限りなくあったわけだ。
おわり