河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1078- エリザベート・マリア・ヴァフトカ ドラマティック・ソプラノCD パテルノストロ

2010-10-04 00:01:33 | 音源

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最近は新譜でもほぼライブ取りのCDばかりで、かなりひどい演奏のCDもある。
まるで年に一度の学芸会やアマチュアオケの定期公演のごとき、何かしらの思い出のためのCD作りになっているのではないかとさえ思えるものもある。
プロの方のCDはライブでもそれなりの傷のない、「生演奏でしか聴けない高揚した濃い演奏」を聴けることもあるが、こうもソフトがあふれてしまうと思い出作りも、というより思い出回収も簡単ではない。
ライブCDが全て名演奏みたいなキャッチコピーもどうかと思う。昔はライブの新譜がでることはあまりなかったが、今の流れは作成会社が予算がないというのと、もう一つ、ソフト探しで過去のライブの掘り起しだらけになってしまった業界のCD作りが、そのまま今の演奏のライブまで食指を伸ばしてきたという壮大なる勘違い、この二点でお店に並んだCDは昔の物今の物やたらとライブだらけになってしまってひさしい。
なかにはこの前日本の読響に登場したフランソワ・ルルーのソロ・デビューCDのように封をきらなければ録音年月日がわからないようなものもある。開けて初めてライブだとわかったり。ライブの良さ悪さはそれなりに知っているつもりだが、最近のライブ新譜は、音質こそツルツルで演奏の傷もないものだが、名演かどうかと問われると、例えばインバル指揮の国内オケによる最近のブル8などのようにかなりひどい演奏もある。たぶんじかにその演奏会にいた聴衆のうち何人かが買うだけだろうと推測する。
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最初から関係ない話になってしまったが、アップしてあるヴァフトカのCDはスタジオ録音だ。なんだかとっても安心して聴いていられる。
【録音データ】
2009年3月
ドイツ、ロイトリンゲン、ヴュルッテンベルク・フィルハーモニーのスタジオ
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【曲目】
シュトラウス 「エレクトラ」,「ナクソスのアリアドネ」
ベートーヴェン 「フィデリオ」
ワーグナー 「トリスタンとイゾルデ」,「神々の黄昏」
からのアリア,場面
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【演奏】
ソプラノ、エリザベート・マリア・ヴァフトカ
ロベルト・パテルノストロ指揮
ヴュルッテンベルク・フィル
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【レーベル】
SoloVoce SV8553169
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このソプラノは生では観たことがないが、ドラマティック・ソプラノでありながら、強烈なピアニシモで聴衆をだまらせることのできる実力派のように聴こえる。
エレクトラの素晴らしいピアニシモ。サロメのややもすると大衆迎合的な物言いよりも作曲思考がより純粋なエレクトラにこそふさわしいサウンドのような気がする。甘さに堕さない。
また、ヴュルッテンベルクのオーケストラ・サウンドが非常に澄み切っておりどろどろしさから抜けていて今聴くにふさわしい。
聴き続けると線の細さも今風のものかもしれないなどと贔屓目に聴いてしまったりする。
エレクトラとともに、アリアドネ、フィデリオ、トリスタン、カミタソ、ドイツものオペラ全開で久々にいい新譜ワーグナー。
パテルノストロはバブル期によく日本に来てイタリアものを振っていたものだが、こうやって写真をみるとだいぶ変化。顔立ちは以前より痩せたと思うのでキレが出てさぞかしいい演奏を連発しているのだろう。
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