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オリンピックでの日本の金メダルは、今のところ、内柴、北島、谷本、上野の4個。
だから、君が代も4回聴けた。このような世界の舞台に響く君が代の調べは格別だ。
完全にリズムを抑止した単旋律の国歌は数多ある他国の国歌と全く異なる。
行進曲調のめでたい長調のノウテンキな節が多い中、他を圧する沈黙の国歌だ。
こんな素晴らしい国歌はもったいなくてあまり聴かせたくない。金メダルもほどほどにしてほしい。。
とは言え、とってほしい選手もいる。柔道の準決勝の谷の試合はひどかった。相手がひどかったということもあるが、二人して手をカヤカヤ動かしてるだけの5分間なんてオリンピックでみせるような試合ではない。二人で何をしていたんだろう。
サッカー、これは金メダルをとる心配はないが、日本人ってどうみても足は不器用なんだね。サッカーボールが足に当たらない。笑えない喜劇だ。
手は器用なのにね。
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昔、来日オーケストラ公演やオペラ公演では、プログラムの前に両国国歌吹奏をした。
毎公演するわけではないで、最初の音を聴かないとわからなかったりして、国歌が始まったとたんに自席からバタバタと椅子の音をたてながらあわてて立ったりしたものだ。
それにしても、超一流のオーケストラが国歌を吹奏してくれるわけだから、音楽的にもハイレベルで美しいものであるからだいたい酔いしれてしまったものだ。
ここでも、来日国の国歌と異なり、異様に静かで空気を圧する沈んだ美しさは何ともいえず心にしみこんできたものだった。
今の時代、国歌吹奏は全く聴けなくなってしまった。
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ひところのリッカルド・ムーティは、ポーディアムに上がるが先か棒を振るのが先か、フィラデルフィア管弦楽団の連中は、ムーティが舞台に現れるや、楽器を開始モードに構えたりしていた。こんな時代だ。忙しくなってしまった。
ゆっくり国歌も聴けない。
終り
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