河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2797- パルジファル エルミング モル ラング アルブレヒト 読響2002.11.2

2021-09-20 18:37:33 | 2002年
2002年10月27日(日) 2pm 東京文化会館
2002年11月2日(土) 2pm 東京文化会館 ●
2002年11月4日(月) 2pm 東京文化会館

ワーグナー 作曲

愛・地球博 プレゼンツ
読売日本交響楽団創立40周年記念
高島勲 プロダクション
ヘニング・フォン・ギールケ セットデザイナー

パルジファル 全3幕 原語上演・日本字幕付き

キャスト
グルネマンツ、クルト・モル(Bs)
パルジファル、ポール・エルミング(T)
アムフォルタス、フランツ・グルントヘーバー(BsBr)
ティートゥレル、クルト・モル(Bs) (テープ)
クリングゾル、工藤博(Br)
クンドリー、ペトラ・ラング(S)
二期会合唱団

ゲルト・アルブレヒト 指揮 読売日本交響楽団

(duration)
ActⅠ 1時間32分
ActⅡ nc
ActⅢ nc

奇抜な演出であっけにとられているうちに終わってしまったという感じでした。当時のメモは短いもので、だいたいそのまま転記しておきます。以下。


うつせみのパルジファル
11月2日(土)のパルジファルを見ました。
随所に出てくるパジャマのご老人は誰なのでしょうか?
歌い手ではないと言うことは、この豪華キャストではみんな面が割れているので、すぐにわかります。歌い手ではないと言うことは配役ではないという事でもあるのでますますわかりません。ベッドの中ですりかわったパルジファルなのでしょうか。老人が今のパルジファルで若いパルジファルは現身(うつせみ)であるような、空蝉(うつせみ)でもあるような。
過去の投影が今を見ているのでしょうか。それとも。。。。そうだとすると輪廻風なストーリー展開でありリングのように終わりは始まりみたいにも見えます。あの角部屋はなんでしょうか。音楽家の部屋の中のようにも見えます。あの老人はワーグナーなのでしょうか。ワーグナーが過去の老人パルジファルの姿を借りているのでしょうか。そうだとすると幽霊風に部屋の中を詮索している姿は結果的には納得できます。ですから、前奏曲で既に動きがある舞台は、最初はわずらわしいと感じましたが結果的にはあそこで動くのが一番効果的であるような気がします。
終わってから全部氷解したような劇的な舞台であったと思います。

巨人族の歌い手たちは内容も巨人。なかでもアンフォルタスが役になりきっていたのが印象深い。また小人族のような(失礼)取り巻きは、歌は別にしてバランスがいささか奇異。エルミングが椅子に座るとちょうど目線が水平の位置にくるというのはかなり苦しい。
アルブレヒトは第1幕を1時間32 分ほどで終わらせた。別に速いからどうだということもないのですが、そのスピード感覚で何か表現できないもの、失われたもの、があるとすれば問題です。オーケストラのかおり、みたいなものが無いので速くせざるをえないのかな、とは感じました。第1 幕の終結はチェリビダッケの新世界の終結部と同じく、確信犯的しりつぼみ、をもって終わらせておりました。あれだと第1幕の拍手はどうしようか、などという心配以前に、第1幕は本当に終わったのだろうか、というとまどいの拍手がまずあり、その後、三々五々拍手が沸き起こるという妙な現象となってしまいました。いずれにしても第1幕で拍手をしてしまうと次がうまく始まらない曲ではないのかな、というのはこれまで何十回か生演奏観聴きしているのでなんとなく感じます。

第1幕の合唱は散々でした。せんだってマイスターを力演した同じ合唱団とはとても思えません。歌うときのポジショニングにも問題があったのでしょう。一人一人の声が浮き上がってしまいバラバラに拡散してしまいました。後半は持ち直したようですが。いずれにしてもオーケストラともども芯が無く薄い響きでした。パルジファルはそのような響きでそもそも作られているという部分もあると思うのですが、それよりも奏者自身の、音を出す事に対する自信の無さ、に起因しているのではないでしょうか。(この曲に関する限り)
演出は劇的でしたが、例えば前奏曲の後の祈りで居眠りするしぐさとか、それを小突くグルネマンツなどの表現は不要でしょう。毎日の儀式なのに何故今日も眠くなるの?といった違和感ですね。このような余計な動きは音楽を殺してしまいます。
それから、レヴァインと同じで私も第二幕は嫌いです。それは現実の自分と似ているからでしょうか。
おわり


といった感想で、完全に中途半端ですが、この駄文でも、追えば目に浮かんでくるものもあります。
あとあとまで残る演出でしたね。
おわり





























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