河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1703- マーラー、子供の不思議な角笛、ステイプルズ、交響曲第4番、森麻季、ハーディング、新日フィ

2014-11-03 21:06:11 | コンサート・オペラ

1703- マーラー、角笛、Sym.4ハーディング、新日フィル2014.11.2

2014年11月2日(日)2:00pm サントリー

マーラー・プログラム

「子供の魔法の角笛」より  3′6′4′3′4′
 テノール、アンドリュー・ステイプルズ

交響曲第4番  16′9′22′10′
 ソプラノ、森麻季

ダニエル・ハーディング 指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団


当初は、前半後半ともにLisa Milneリサ・ミルンという方が予定されていたのだが、急病で出られないということで、これは本当に急病だったのかもしれないと斜めに構えつつ、ご本人には悪いが聴くほうとしては嬉しい前半後半別々のソリストとなりました。前半はなんとソプラノに替わりテノール、後半はめざましい森さんとあいなりました。
ミルンさんを聴かないと何とも言えないわけですけれど、相応な納得感はあります。

前半の角笛。代打ステイプルズはもちろんお初で拝見、張り切っているように見えました。声質がソフトでまろやか、歌詞に合わせた表情が豊かで丁寧でした。ハーディングの棒伴奏がその丁寧さの上を行く濃さで、双方同じベクトル感覚であってシナジー的な音楽的効果が良い方向に出たと思いました。ハーディングのあまり思いもかけない濃密なマーラーながら、作為的なわざとらしさのまるでない自然でシームレスな流れ。
ステイプルズはピッチが心もとなくなった箇所がありましたがマジ顔で合わせにくる。修復可能な自覚症状は大切なことですね。オペラならキャラクターロールがよさそう。
全体が濃密な角笛、なかなか良かったです。

後半のシンフォニーはハーディング流がもっと表に出てきたようです。指揮ぶりを見ていると弦にもっと反応しろと言っている。特に第2ヴァイオリンに対しては自己の哲学がより一層有りそうな感じで、しつこく指示。
リズムの躍動感やアインザッツの正確性といったあたりとは別の部分での音楽的感覚があるように見えました。また、自発性があまり感じられないNJP用の指示かもしれません。
積極的で主張できるオケなら言わずもがなの不要指示で、もう一段先のことをしたかったのだがままならずといったところか。ただ、オケ反応は悪いわけではなくて相応にプレイ。練習と本番というよりやっぱりオケレベル的なところに問題の着地ポイントがありそうな気配は常々感じるですが。
森は以前オペラでは割と拝見。このような楽曲での出番も一二度聴いた記憶有ります。短い出番ですが柔らかくて丁寧な歌は好印象。それに見栄えがいい。

ニヤニヤにやけながら指揮する指揮者は日本人で特に目立つのですけれど自分としては結構気になっている部分。にやける暇が有ったらもっと的確で克明な棒を振れ、演奏中に決して満足するようなツラは出すもんではない、と思っているのからすると、音楽を凝視したにやけないハーディングには好感。
それから最近チェロにN響を卒業したポニーテールさんが陣取っているのですが、チェロ陣を引っ張り、かつ横の第2ヴァイオリンをしっかり見据えて気合を入れている感じがひしひしと伝わってくる。心なしか一つのオタマジャクシを最後まで丁寧に鳴らし切るようになったと実感。N響とは明らかにレベルの異なる団体ですから、なにかそのような意識改革があったのかなとふと思いました。N響との違いを意識改革の部分で言うと、N響はヴァイオリンの第1プルトと最後尾プルトが同じ意識レベルで弾いている。このオケはそうとは感じられないということです。ただ改革断行を考える場合は個々人のスキルレベルの観点が優先度が高いでしょうから、そこらへんの兼ね合いは外から見ていると余計なおせっかいかもしれません。

最後に、コンマスの今日の頑張りは目に見えて明らか。
おわり



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