河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1638- リスト、スクリャービン、プロメテウス、ダフクロ、日フィル2014.5.30

2014-05-30 23:40:05 | インポート

2013-2014シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2013-2014シーズン
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2014年5月30日(金)7:00pm サントリー
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リスト 交響詩プロメテウス12′
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スクリャービン 交響曲第5番プロメテウス19′
 ピアノ、若林顕
 合唱、晋友会合唱団
 オルガン、?
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ラヴェル ダフニスとクロエ、第1,2組曲12′15′
 合唱、晋友会合唱団
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(encore)ボロディン ダッタン人の踊り6′
 合唱、晋友会合唱団
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アレクサンドル・ラザレフ 指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
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ラザレフのトーク15′
~これからのシーズン、ショスタコーヴィッチについて語る
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久しぶりにスクリャービンの5番を聴けるというので、翌日の定期席とは別にこの日はラザレフの指揮姿を正面右前から見れる位置で。P席の合唱、オルガン、そしてピアノは協奏曲の位置ですから、座ったところに音は来ないというのが正直なところ。P,LA,RAの席はやみつきになる角度ではあるが、それも曲によりけり。
と、あとでわかる。
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スクリャービンは明らかに席位置のせいで前半部分がぼんやりとぼやけ気味になる。音の束が焦点を結ぶのは前方にあり、当然ほかの曲でもそうなんでしょうが、このスクリャービンもともと少しモヤ系で、やはり通常の席位置のほうがよかった。とはいえ後半のスピーディーなラザレフの演奏は、たぶん度を越して速めのテンポで、このほうがむしろわかりやすい。合唱、オルガンは最後ほんのちょっとだけしか出てこない。あっけにとられているうちに唐突なエンディング、クライマックス的な盛り上がりは少しだけで突然終わる感じ。自分がこれまで持っていた響きの印象と随分と異なる。
照明器具の仕掛けはなし。(ラザレフの意向のよう)
スクリャービンのシンフォニーは、1・2・3番と4・5番では結構な距離があり、4番よりは5番のほうが好みだが、似たり寄ったりの神秘主義なのか意図する曖昧性なのか判然としない。ピアノなど、ショパン風味な協奏曲と変われば変わるものだ。そのピアノ協奏曲と1・2・3番を通ってくれば、それなりに魅力的な曲だなとは思う。シンプル・イズ・ベストの逆方向に向かおうとする透けるような魅力。
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一曲目のリストは生ではたぶんお初で聴く。普段聴くリストとはちょっとリスト離れしているように感じるが、独特な平べったい音楽が後半になるにつれてリストっぽさを増してくる。原石なのかどうかわからないが指揮者の共感があって初めて説得力を持つ曲。荒さみたいなものが魅力の一つになっていると思いました。今日の席位置でもオーケストラの魅力は伝わってきて、こうゆう滑らかさを求めない曲の場合、むしろ響き自体も位置的な魅力的があると感じます。いずれにしても生で聴くオーケストラの醍醐味です。
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この日のプログラムは大ごとなわりには短め。後半はダフクロです。30分というのは全曲の半部ぐらいの長さなので、いっそのことまるごとやってほしかったという思いは残ります。アンコールのダッタン人、そのあとのトークまで予定されている演奏会でしたので、この2インスタンスやめて、ダフクロ全曲でもよかった。むろん主催者側の宣伝とか意向のようなものもあったとは思いますが。
演奏は駆り立てるもので、日フィルもラザレフ棒のことがわかりつつあるのか、随分とよく鳴るようになった。ラヴェルのこのようなあまり息が長いともいえないフレーズが多発するなかでフォルテシモの盛り上がりの極意みたいなものがだいぶ理解が深まり、こなれてきているのではないか。ハルサイに通じるようなところもあり、そういえばラザレフのハルサイあたりも聴いてみたいものです。
ということで、アンコール入れて3曲がコーラス付きでプログラミングとしてはスクリャービン主体ながら練れたいいものであったと思います。
おわり


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