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この日はひどい聴衆だらけだった。
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1977年12月15日(木)6:30pm
東京文化会館
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東京都交響楽団特別演奏会
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フォーレ/レクイエム
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ムソルグスキー(ラヴェル編)/展覧会の絵
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ソプラノ、勝本彰子
バリトン、岡村喬生
ルイ・フレモー 指揮 東京都交響楽団
日本プロ合唱団連合
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例によって当時の感想から。
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今日の演奏会は東京を去るにあたって最後のものであった。(東京から引っ越しだぁ。)
そして今日の聴衆は本年、最悪のものであった。
寝るのはまだしも、曲が終わる前に拍手をしたり、変なガキを連れてくるバカ母もいる。という具合でとにかくフレモーの音楽どころではなかった。
隣に座っていた人間?は特に面白かった。演奏中に感想文を書く趣味があるらしく、一所懸命、書いていた。しかし、それは2曲目だけであって、1曲目については、まず、曲の始まった時刻を書きとめておいて(最後に何分かかったのか測るのであろう)、寝るのである。約30分ほど。
そして終わるころに目を覚まし、時間をチェックし、感想文をひたすら書くのである。(寝ていたにもかかわらず)バカみたい。
行かなきゃよかった。
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フレモーがポーディアムを去ったときの真っ赤な顔が印象的であった。もう日本にはこないのではないか。
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コメントありがとうございます。
35年前の演奏会感想を読んでいただきましてありがとうございます。
最近は周囲の雑音が気にならなくなりました。フライングというのは「意識された感動」だと思います。つまり雑念だらけ。音楽に限らず自意識過剰棲息動物は宇宙のかなたに葬りたいですね(笑)
ブーイング自体はそんなに悪い話ではなくてエンタメの幅を広げる、聴衆の正しい反応、だと思います。ただし、これは日常が音楽シーンに満たされている人たちの特権だと思います。たとえば3年に一回の訪問ではブーイングの意味もわからないでしょうね。