The Architect フィルハーモニック -15-
フィルハーモニック・ホールは、ニューヨークのハリソン&アブラモヴィッツ建築会社のマックス・アブラモヴィッツ氏が設計した。ここの建築士はニューヨークではロックフェラー・センター、ユナイテッド・ネイション・パーマネント・ヘッドクォーター、CITファイナンシャル・コーポレーション・ビルディング、タイム&ライフ・ビルディングを設計している。ピッツバーグのアルコア・ビルディングなど、アメリカおよび外国の著名なビルディングの設計も行っている。アブラモヴィッツ氏の作品としては、コロンビア大学法律学校と図書館、ニューヨーク大学ローブ・ステューデント・センター、イリノイ大学アセンブリ・ホール、ブランダイス大学マスタープラン、スリー・チャペルのインターフィス(interfaith)・センター(アブラモヴィッツ氏はこの建築でアメリカ建築賞を受賞した)、さらに図書館や美術館など数多い。
Acoustical Consultants フィルハーモニック -16-
音響的な研究は、アドヴァイス・コンサルタントとしてイギリスはロンドンのホープ・ベイゲナルとともに、マサチューセッツはケンブリッジのボルト・ベラネク&ニューマンInc.の建築士により行われた。レオ・L・ベラネク博士がチーフ音響技師であった。メイン・ホールはラッセル・ジョンソンが助手として作業にあたった。ここの建築士がコンサルタントをしたほかのホールとしては、マサチューセッツ・レノックスのタングルウッド・ミュージック・シェド、ヴェネズエラ・カラカスのアウラ・マグナ、イスラエル・テルアヴィヴのフレデリック・R・マン・オーディトリウム、ドイツ・ベルリンのベンジャミン・フランクリン・ホール、ニューヨークのメトロポリタン・ミュージアム・オブ・アートのオーディトリウム、ニューヨークのユナイテド・ネイションズ・パーマネント・ヘッドクォーターなどがある。
ベラネク博士は、国際貢献と建築音響において1961年にアメリカ音響ソサエティからワランス・クレメント・ザビーネ賞を受賞した。氏は、フィルハーモニック・ホールを含む多数のコンサート・ホールの設計にかかわる本、音楽、音響、建築の著者でもある。
(続く)