河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1128- プラザ合意前後当時のクリスマスw/t ニューヨーク・フィルハーモニック

2010-12-01 16:49:56 | マンハッタン


12月になりました。
名付けて「師走のクリスマス」
和洋折衷なんでも食べてしまう日本人にふさわしいと思いますがどうでしょうか。
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また昔話です。忘れないうちに書いておくというか、時がたてば全く忘れてしまうようなことと結構ずっと頭の中に残っていることと両方ありますね。脳内コンディションにより思い出したり出せなかったりすることはありますけれど。
お河童さんは、音楽シーズン風に言うと1982-1983シーズンから1986-1987シーズンまで、政経金融風に言うとプラザ合意前後数年、マンハッタンの57丁目に棲息しておりました。仕事は音楽業界や政経業界とは全く関係ありません。普通に毎日仕事をして、なにもなければ9時から5時までのお仕事。髭の伸びが割と早く、仕事仲間によく、ファイヴ・オクロック・シャドウだねお河童さん、って言われてました。9時5時といっても実際のエンジンのかかり具合は9時半4時半で正味6時間。のんびりしていた時代ですが、でも、アメリカと日本の生産性のひらきは大きい。仕事の仕方や細かさの違い、表に出ない成果が多すぎる日本、成果と呼べるのかどうかも怪しい、誤り率の考え方の違いもあるし、それを受け止める方の習慣も違う。日本の至れり尽くせり文化とはまるでかけ離れた価値観、文化の違い。それは例えば日本の旅館をご覧ください。至れり尽くせり、何か少しでも問題があると不機嫌になる客。家庭、家の延長としての旅館、これは旅に向かうときの新幹線等の乗り物においても顕著で、すぐ自宅モードになる。レストランの食事もしかり。自分がかかわっているところが家になってしまう文化、仕事先も家になるし家も仕事場となる文化、生産性とはなんぞやと思ってしまいます。一方当時のアメリカ、少なくともウォールストリート界隈の空気しか知りませんけれど、他人とのかかわりの前に自己が確立している文化、明確な線引き、かなり違いますし、仕事の上での生産性は日本のみ異質といった感が強い。
話が最初から大幅にずれまくりですね。
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それで何年かすごしたマンハッタンのクリスマスですけれど、個人的には宗教行事には全く興味ありませんでした。でもいろんなものが目に飛び込んできます。
ちょっと忘れてしまいましたが、たしか、10月末のハロウィンだったか、11月第4木曜日のサンクス・ギヴィング・デイだったか、うるおぼえですけれどこの行事が終わると街が一気にクリスマスモードになります。日に日に街の中がデコだらけになっていきます。住んでいた57丁目だと5番街がクロスしているティファニーのあたりのデコな盛り上がりがすごい。ロックフェラーあたりも大がかり。
仕事場でも、プレゼント交換儀式段取りとかクリスマスカード漁りが盛り上がってくるんですね。こちらはあまり興味がないのですが、仕事場は日本人は少しいるとはいえローマはローマ、マンハッタンはマンハッタン。
プレゼントの交換儀式というのは日本でも同じようなことをしているのかどうか知りませんが、クリスマスの2週間ぐらい前に、同じフロアの連中でクジをする。あたりとかはずれとか書いてるわけではなくて、仕事仲間の名前が書いてあって、その引いた名前の人にクリスマス当日にプレゼントを持ってくるというわけです。もちろんそれまでは口外厳禁。誰が誰に何をプレゼントするのかわからない。当日朝、特設テーブルにプレゼントをポッポッと置いておき仕事を始める。全員分そろっているか受付秘書さんがチェックするわけですよ。それで夕方、みんなそれぞれテーブルからプレゼントを受け取っていくわけなんですが、タネ明かしがないので、結局、誰が誰にプレゼントしたのかわからない。そのまま日が進んでいってクリスマス・デイの祭日へ突入。オチも何にもありませんが毎年そんな感じでしたよ。いまだに誰がくれたのかわからないものもありますね。
プレゼント相場はだいたい10~30ドル。プラザ合意の前は1ドル230円ぐらいだったと思いますが、ドルベースでやりとする分には問題がありませんね。
プレゼント選びは、仕事がダウンタウンでしたのでブロードウエイをすこし上りウールワースの1階の百貨店とか、途中のワートレ(今はもうないワールドトレードセンタービル)のコートランド駅出口1階のアレキサンダーとかで済ませていたような記憶があります。
自分がもらったものは、当時からクラキチ、クラヲタで名を馳せてましたので、カセットテープとかLP(アナログディスク)、移行期で高かったCDなど、また、ファイヴ・オクロック・シャドウのせいか髭剃りセットの年もありましたね。
クリスマスカードに関しては結構問題ありというか、日本の年賀状みたいに相手の住所を問いただしてそこに送ると言ったことは個人主義の国、全くありませんでした。直接手渡しとか会社の壁に貼るといった程度ですね。
現地の日本人は年賀状がわりに当時からハッピー・クリスマスとハッピー・ニュー・イヤーを混ぜこぜにして海外郵便で日本の親戚、友人、会社の連中に出してました。郵便局は、あのビル、なんて言ってましたっけ、今は忘れてしまいましたが、トリニティーチャーチとバッテリーパークのちょうど間ぐらいにあった年代物のビルの1階がでかい郵便局になっていてそこはまめに行きました。結局、クリスマスカードというよりシーズン・グリーティング・カードとしての性格が強い。
このグリーティング・カード、結構高いんですね、シーズン物ですので。
それで庶民の知恵としては、クリスマス・デイが過ぎると急激に安くなり投げ売り状態になるところを見計らってタイミング良く買い占め、翌年用に利用する。これ、よくやりました。去年とおととしのカードが同じ模様だったということもありましたね。
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クリスマス・デイは祭日ですので仕事はお休みです。今年2010年はその12月25日が土曜日になってますので、前日24日の金曜日に振替えられると思います。日曜にぶつかっていたら月曜が休みのはずです。
ちょっとそれますが、今度の元日2011年1月1日は土曜日です。この場合も前日の金曜日に振り替えるんですかね。前日だと12月31日になるので、来年ではなく今年になっちまいますけど。みなさんお得意のあれでググッて調べてみてくださいな。まぁ、機械的と言っちまえばそれまでですけど。
アメリカの祝祭日は合衆国共通がデフォで決まっていて、それに各州ごとに、例えばニューヨーク州だとルーサー・キングの日などを休日として付け加える。毎年年末になると、フロアで一番偉い人が来年の祝祭日はこうだ、という感じでノーティス、ペーパーを配ってました。仕事柄カレンダー日付は大事なので年初までにしっかりと帳面しておいたものです。
それと、リープ・イヤーの問題点があったような気がするのですが今は思い出せません。
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それから忘れてはいけないのが郵便局員への心付け。お河童さんの住処は57丁目のコンドミニアムの一部屋。ワンルームサイズでした。いわゆるStudio、スタジオではありませんよ、ステューディオと発音してください。ステューディオで月払い家賃が$X、XXXでした。毎年値上がりしてまして所有者はいい商売だったんでしょうね。新築でした。セキュリティがしっかりしておりポストマンの顔は知りませんしどうやって心付けを渡したかと言うと、1階にある集合郵便受けのなかに紙にくるんで置いておくと郵便を配達しに来た際に受け取っていく。ただそれだけなんですが、やっかいなことが一つあって、ポストマンは一人ではないということ。それで1週間分だったか、隔日だったか、何度か心付けを置かないといけない。割と高額になってしまった記憶があります。
あとはドアマンとか裏で荷物運搬とか掃除をしてくれる人、1階裏口58丁目側にはクリーニングの手配コーナーもありましたので、そこにも。結構痛みました。日本のお年玉ほどではないと思いますが、普段お世話になっている人たちへの感謝の気持ちを表すということで。
ただドアマンには普段から結構握らせていたのでクリスマス・シーズンだからどうのこうのということはあまり気にせずでした。ドアマンというのは監視カメラみたいなもんで、頭も口も目も耳もついているので、カメラ以上にたちが悪いというか、日常の口止めがものをいいます。やっぱり何事も普段の心がけ次第ということでしょう。ここらへんの話はクリスマスとは関係ありませんので別の機会にゆずることにします。
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こんな感じで独り者の自由さ加減とこのような時期の一抹のさみしさ加減は、表裏一体なもので、全てがいいことだらけだったというはずもありません。心の隙間を忘れる為に遊ぶか、噛みしめて真っ当な人生とするか、どっちにしろ隙間が埋まったことはありませんね。タンホイザーなみの贖罪の気持ちが今となっては必要だというところでしょうか。
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ということでタンホイザーがらみでようやく音楽の話にこぎつけました。
お河童さんはニューヨーク・フィルハーモニックのサブスクライバーとして5シーズン聴きまくりました。中学校以来の夢がかなったということになります。昔はヨーロッパ、特にドイツで聴きまくり人生を送りたいと思ってましたが、とりあえずニューヨークでもいいかなという感じだったんですが、結局、こっちのほうが大正解でした。
仕事でその土地に住んでいて聴きまくりですから、旅ではないので旅の金がかからない。給料もらって生活して日常的に聴きまくりなわけです。演奏会ツアー客との違いは大きいですよ。
それで、メトロポリタン・オペラやカーネギーホールのサブスクリプションもメンバーで張っていましたが、今回のお話はニューヨーク・フィルハーモニックの年末にしぼって。
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このブログに1983-1984シーズンの聴きまくりを整理整頓してアップしております。よければまずその拙文をご覧くださいませ。他のシーズンについては折をみてアップしていきます。多すぎて簡単には書ききれませんけれど、全てノートに万年筆でメモ書きをとっているのでなるべく早めに全部電子化したいところではあります。(30冊)
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それでクリスマス。
1983-1984シーズンのニューヨーク・フィルハーモニックのクリスマス休暇は次の通り。
1983年12月21日(水)~28日(水)
ただ、これはコンサートがなかった日を示しているので、実際のところは27とか28に出勤して練習を開始していたのだと思います。完全プロフェッショナル集団ですので29日の朝っぱらからの練習、夜には定期、ということも考えられなくもありませんけど、そこらへんわかりません。クリスマス休暇はほぼ1週間前後といったところでしょう。
当時は、拠点のエイヴリー・フィッシャー・ホールでのサブスクリプション・コンサートは同一プログラムが4回。
木曜日8:00pm
金曜日2:00pm
土曜日8:00pm
火曜日7:30pm
お河童さんはこのうち火曜日をフルで持っていて、あとはイレギュラーなケースがあるのでつぶしで木曜日を少しもってました。月水土はメトの方です。
1983-1984シーズンはうまく曜日がはまっています。
12月29日(木)定期あり
12月30日(金)定期あり
12月31日(土)定期あり
1月1日(日)元日
1月2日(月)元日振替
1月3日(火)定期あり
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日本みたいに年初の三日間お休みといった風習はありませんので通常なら1月1日だけ祝日で休暇、あとは普通の生活パターンに思いっきり、なっていきます。
ぜひとも、1983-1984シーズン聴きまくりリンクをご覧くださいませ。
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Nyp201012
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今シーズン2010-2011はどうでしょうか。
コンサートの無い期間は
2010年12月19日(日)~27日(月)
休みはやはり1週間前後です。
翌28日(火)~31日(金)4日間連続公演。
年が明け、2011年1月(土)・2日(日)・3日(月)の3日間は休んで、あとは通常のパターンになっていくのでしょう。
ニューヨーク・フィルハーモニックの公演回数はめちゃくちゃ多いのはこのような日常のカレンダーを見ればわかります。本拠地のエイヴリー・フィッシャー・ホールで週4回、それ以外にニュージャージー、ボストン、フィラデルフィア、など近場への公演もあるので大変。さらに遠方ツアー公演もこなしていきます。日本やヨーロッパへのツアーなど多少長めの日程で組まれたりしても、本拠地での公演数をみたら、この公演スケジュールに穴をあけるのがいかに難しくて大変なことかと言ったあたりよくわかると思います。
ただ、音楽監督などというといかにも年がら年中くっついているような感じがありますけど、最近はどこのオケでも、名ばかり音楽監督、だらけですよね。お河童さんの時代は不調と言われたズービン・メータの時代でしたけれど、彼は、名ばかりでは決してない音楽監督、であって多く振っております。それだけ人気もあったということです。メジャー録音にあんまり熱心ではなくて、ベートーヴェンやブラームスもありますが、再発が絶えて久しい。マイナーへの録音は結構いいものがあります。バーンスタイン時代のすさまじい公演数については他の機会に。
そんなこともあって、通常のサブスクリプションに戻っていくのはいいのですが、誰それの解釈、などといったことはなくなりつつある。ただうまいオーケストラだけが残った、という形になりつつある。このような時代にオケを短期間でドライブさせる指揮者などごく少数になってきており、才能ひらめき型の欠乏は日本だけでなくどこでも同じ。
そんな感じで今シーズンも過ぎていくのでしょう。
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エンターテインメントは一般人がお休みの日か平日の夜のお楽しみ、その日時に逆の立場で仕事をするわけですから、あまり不規則ではないとはいえそもそもが大変なお仕事なんですね。ですのでクリスマス休暇はとても大事なものでしょう。ニューヨーク・フィルハーモニックがこの週公演を行わなくても、ほかのエンタメが山のようにあるエンタメ天国ですから街としてはピクリともしませんけど、クラヲタとしては公演して欲しい気持ちもありました。この時期、日本だと第九だらけですね。ニューヨークで第九を聴いた記憶はありません。山積みノートを調べれば聴いた記録が出てくるかもしれませんが飽くまでも通常の公演の延長でしかありません。
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ところで、我らお河童族の仕事は、カレンダー通りですよ。真面目に仕事をしておりました。
おわり
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