河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2770- スペイン奇想曲、リストPC1、ダニエル・ハリトーノフ、冬の日の幻想、パブロ・エラス・カサド、N響、2019.12.11

2019-12-11 23:07:03 | コンサート
2019年12月11日(水) 7pm サントリー

リムスキー・コルサコフ スペイン奇想曲   16

リスト ピアノ協奏曲第1番変ホ長調  5-4-3+5
 ピアノ、ダニエル・ハリトーノフ

(encore)
ダニエル・ハリトーノフ 幻想曲第2番Op.6  3

Int

チャイコフスキー 交響曲第1番ト短調Op.13冬の日の幻想  11-11-8-13


パブロ・エラス・カサド 指揮 NHK交響楽団


エネルギッシュで目の覚める指揮に、若々しくてフレッシュなピアノ。さえまくった内容のN響定期。この指揮者の事を知っているN響は心強い。

リストの1番コンチェルト。長身ダニエル、甘いマスクで、ホップステップジャンプの生き生き登場。もう、それだけで、若いって素晴らしいていう感じ。
リストは幾何学的、ぎこちなさとはちょっと違う角のある線の集合体を思わせる。両肘を少し狭めて両手が縦に扇子風な動き、広がりよりも垂直的な深さで刺さる。ストレートに即物風味満点。加えて、アダージョのデリカシーも萌える。対比が鮮やか。
このリストピース、一気に持って行ってしまった。有り余るヤングパワー。アンコールは自作自演で、今の彼のエネルギーの両面を見る思い。


冬の日の幻想。コントラストがよく映えるカサド。音が体に巻き付く。素晴らしく明快な指揮ですね。明確な区切りとシャープな節々、なんだが、リズム丸出しの小ロシアよりは少しばかりウェットな冬の日の幻想が得意な現音振りなのか。そこらあたりの微妙なツボもありそう。もはや、丸見えのレントゲン写真型ではあるのだが、ふくらみとかね、血がかよった白黒写真ね。才知が冴えわたる。
カサドは細川の松風の世界初演をした指揮者、それからサントリーのサマーフェスティバルでグルッペンも振っている。まあ、そちら系のオーソリティ、こわいものなしでしょうね。

ところで、冬の日の幻想、初楽章提示部の終わり展開部の頭のところに出てくるコントラバスの、いかにもチャイコフスキー風なメロディーライン、あれってなぜか、あすこに1回だけしか出てこないのよね。それから、スケルツォからトリオに移る所、フランクのシンフォニーの音型、あれも1回だけ。溢れ出るメロディーメーカーの真骨頂なのか。ああいったところもカサドさん、味わわせてくれる。



2009.8.31 サントリー

リゲティ、時計と雲

シュトックハウゼン、グルッペン

スザンナ・マルッキ(オケⅡ)
パブロ=ヘラス・カサド(オケⅠ)
クレメント・パワー(オケⅢ)
東京混声合唱団
N響

おわり