東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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今議会で問題になりそうな議案

2008年03月07日 | 東郷町議会

 今日まで3日間にわたって13人が一般質問し、その後、私も含め8人が議案質疑に立ちました。その中で、町長の政治姿勢や当初予算その他の議案の問題点がいろいろ明らかになってきました。

 いくつかふれてみたいと思います。なお、文中の条例名や事業名は正式名称とは異なります。

監査委員を2人から3人へ増やす条例

 監査委員には議会から選ばれる人と、議員以外から選ばれる人(識見を有する者)がいます。いずれも町長が指名して議会が同意した後に任命されます。東郷町には現在2人の監査委員がいますが、それをもう一人増やす案が提案されています。

 町長は外部監査の導入を公約していましたが、東郷町の規模では難しいことが分かったことから、監査委員を増やして、公認会計士などの有資格者を充てたいとしています。(日本共産党の中川議員への答弁)

 今後予想される監査事務の複雑化から有資格者の目が必要といいますが、増やす理由になっていません。そういう方に監査委員になってもらえばいいではないですか。

 議会の初日に、4年前から監査委員を勤めておられる方の再任に同意する議案が可決されたばかりですが、有資格者を指名すべきでした。そうしなかった理由として、その方が蓄積された知識や経験は得がたいものがあるということを、町長は述べましたが、そんなことを言っていたら交代しようもありません。

 それよりも、議会事務局に兼務させている監査事務局の機能を、もっと充実させることに力をそそぐべきです。

 監査委員の増員は、新年度予算案にも反映されています。監査委員1人分の報酬33万円、費用弁償4万円が今年度と比べて増額されています。

 自分の公約を実現できないことを、監査委員増員でしのごうとしているように見えます。無理にしのがなくても、素直に間違いを認めれば良いことだと思います。

国民健康保険税を年金から天引きする条例

 後期高齢者医療制度は、年収18万円以上の人の保険料を年金から天引きする苛酷な制度ですが、それに便乗して高い国保税を年金から天引きできるようにする条例。地方税法が変わって可能になったそうです。

後期高齢者医療制度に関する条例

 年金から保険料を天引きされない人たち(年収18万円未満)が滞納したら、延滞金を取ることなどを定める条例。

 東郷町の場合、納期は国保税に合わせて9期だけ。理由は「国保税に合わせた」。まったく役場の都合だけです。低所得の人に苛酷な保険料支払いをせまるのですから、せめて12期にするとかの配慮が欲しい。

 日本共産党以外にも、若園ひでこ議員が過料を問題にしておられました。10万円以下の過料を町長が定めることとされていますが、町長に配慮を求めたことは、まったく同感です。

3歳未満の第3子以降の子どもに町独自の手当て(月額1万円)を支給する条例

 今年4月2日以降に生まれた子どもだけが対象。菱川議員(自民系無所属)の質問への部長の答弁も、子育て支援ではなく“子づくり支援”を強調する内容だと言われても仕方ないようなものでした。

2008年度一般会計予算

〇子ども医療費無料化

 町長は、県の制度拡大(入院は中3まで無料に)に乗ったら、町も半分負担しなければならないから大変だ、という趣旨のことを述べていました。(第1回いこまい館見直し検討委員会など)

 でも、ふたを開ければ、事業費全体で約200万円も減っています。これは、医療費自己負担割合が2割(実際は町と県が負担)の年齢が3歳未満から小学校入学前までに拡大されるから。

 こんなことは前から分かっていたし、私も一般質問で指摘してきました。

 それに県の補助金額も、県制度の拡大で大幅に増え、通院の医療費無料化対象を拡大しなければ、町の単独の持ち出しが差し引き3600万円も減ります。

 全然大変ではなかった。

 もし、日進市や三好町と同じように、通院も中3まで無料化すればどうなるか。小1から中3までの通院医療費無料化にかかる費用や約8000万円とのこと。

 3600万円を活用すれば、小学校の途中くらいまでは無料化できます。

 せめて豊明市と同様の、小3までの無料化ができなかったものか?

〇給食センター増改築関連

 保育園の給食を給食センターで作らずに保育園で作るようにすれば、単年度の負担が軽くて済む。園児の近くで給食が調理されるのも魅力。

 そういうことを真剣に検討したあとがみられません。

 慣れ親しんだ方式に固執する姿勢ばかり目立つのは、本当に残念です。

国民健康保険

 一般会計からの繰り出しが約3000万円も減らされた。今年度予算で約4000万円も減らされたのに続く暴挙。

 高すぎる国保税を少しでも下げようという姿勢が、ちっとも見えないのは残念です。

町長の政治姿勢

 事務事業見直しを予算編成前に公表したことは、情報公開を進める姿勢が見えて評価できるのですが。

 「有識者会議」が町民体育大会の中止を答申したのに、それを見直し今年も実施することにした事については、「有識者会議が方針を決定したわけではない」としました。一方、これも有識者会議が廃止する方向で答申した住民窓口センターについて、廃止をやめるよう求めた中川議員には「有識者会議で決まった方針」と突っぱねる。

 有識者会議がどう位置づけられてるのか、分かりにくい。

 住民窓口センターの充実をさぼっていきなり廃止しようとすることを批判した中川議員に、「そういうことは前から提案して欲しかった」。提案は前にもしてますが。

 “廃止ありき”で、まともな検証すらされていないようです。

 真摯さが見えてこないのが残念です。

問題発言、政倫審で対応

 5日の記事でふれた問題発言については、政治倫理審査会(政倫審)で対応することが、今朝の議会運営委員会で決まりました。

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