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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

「【櫻井よしこ 菅首相に申す】メア発言の真意」 を読んで

2011年03月10日 | 抜き書き
▲「msn 産経ニュース」2011.3.10 03:02、全3ページ、(部分)
 〈http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110310/plc11031003020005-n1.htm

 2004年11月に石垣島周辺の日本領海を中国の潜水艦が侵犯したとき、大浜市長が強く抗議したとは、私は寡聞にして知らない。あるいは10年4月7日から9日まで、尖閣諸島沖の東シナ海で中国の大艦隊が大規模訓練を行い、10日に沖縄本島と宮古島の間を航行したとき、琉球新報や沖縄タイムスが中国の脅威を十分に報じたとは思わない。2紙の報道はいずれも200字から400字前後で、極めて控えめだった。同盟国と、脅威をもたらす潜在敵国が判別できていないと私は感じたが、メア氏ら米国側関係者が同様に感じたとしても不思議ではない。 (3/3

 メア氏の発言録の全文はこちら(→日本語、→英語)。一読した印象は、他文化、他国人ならこれくらい言っても当然だろうというものだった。米国外交官の「公式発言」と「個人的意見」の落差の甚だしさは僅かながら身を以ての体験がある。「沖縄の人は怠惰 (Although Okinawans grow goya, other prefectures grow morethan Okinawa. Okinawans are too lazy to grow goya.)」はさすがに差別発言だと思うが、「オフレコ」の「個人的意見」だとすれば、米国でならほぼ問題はなくなる。更迭されたのは「オフレコ」のはずが報道されて公開されてしまったこと、さらに「オフレコ」の「個人的意見」で「問題なし」という文化がこちら側により少なかったことと、そして当事者の沖縄の人々には、発言内容そのものが「オフレコ」で「個人的意見」だから「問題なし」にできる域を超えていたところにあるのだろう。