書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

YouTube 「[Great Movie Scenes] Scent of a Woman - Ending Speech」

2011年06月22日 | 映画
 〈http://www.youtube.com/watch?v=-OszHUW1YFk&feature=related

 アル・パチーノ主演映画でむろん5本の指に入る1本。演技そのものは、横綱相撲というか、自分の土俵に引きこんでの余裕の演技だが(近頃のミラクルひかるさんの宇多田ひかるさんの真似のように)、しかし、特殊なコンタクトも着けず見えたまま盲目の演技をこなしたうえでということであれば、文句のつけようもない。凄い。
 
 Harry, Jimmy, Trent, where you are, out there? Fuck you, too!

 この台詞を、野沢那智さんはどう言っていたかな? あとでDVDを借りて確かめてみよう。校正という辛い作業が終わった、その自分へのご褒美に。
 それにしても、ガブリエル・アンウォーの吹き替えは、沢海陽子さんだったんだ。昔、初めてビデオカセットで観て聴いたとき、もとの声にそっくりで(言葉が違うのにしゃべり方の雰囲気まで!)、その自然さに感嘆したのを、いまに憶えている。沢海さんといえば、『スタートレック ネクストジェネレーション』のターシャ・ヤー大尉や、『スタートレック ヴォイジャー』のセブン・オブ・ナインの低くて堅い声の印象が強くて、言われてもすぐには信じられなかった、正直なところ。

「ダナン:ロシア人観光客の誘致に注力」

2011年06月22日 | 地域研究
▲「VIET JO ベトナムニュース」2011/06/21 20:02 JST配信。
 〈http://www.viet-jo.com/news/tourism/110620060557.html

 なぜロシア人なのだろう。しかも昨年ベトナムを訪れた外国人観光客約500万人のうちのたった6万人というではないか。
 そういえば、ハノイの街の酒屋をのぞくと、ロシア語で書かれた段ボールが山積みになっている。中はロシアから輸入されたウォッカである。反対に、ベトナム原産のスピリッツは、ラベルにベトナム語に添えて英語で"Vodka"と、書かれている(“ルアモイ”や“ネプモイ”)。さらに"Vodka Hanoi"(Hanoi Vodka の意?)という銘柄になると、名前も英語だし味はウォッカそのままだった。そしてドンスアン市場で買って帰ってきたハス茶は、裏は英語・ロシア語・日本語の順で淹れ方が書いてある。表の商品名は、ベトナム語と中国語(漢字)である。
 ロシアとは、旧ソ連時代からの特殊な関係というものがいまでもなんやかやとあるのだろうか、このこともまたそうか。もちろん、短期的にも長期的にも中国の存在が両国関係のありかたを決める大きなファクターなのであろうけれど。双方でその意義と重要性は、とくに短期的には、ずれてくるだろうが。

「US and Japan drop Okinawa transfer deadline」 から

2011年06月22日 | 政治
▲「Al Jazeera English」Last Modified: 22 Jun 2011 00:24
 〈http://english.aljazeera.net/news/asia-pacific/2011/06/201162116298199142.html

 写真とキャプション。これは沖縄住民ではなくて中国人ではないか。しかも香港の米国総領事館前である。ひどい間違い。これが本当なら、唐淳風氏は我が意を得たりと喜ぶだろう。沖縄の住民は中国人で、言語も文化も中国のそれと同じという我が説のなによりの証であると。呉懐中氏なども、「だから沖縄の主権は中国に属するのだ」と口を尖らせて言うに違いない。

増田彰久・写真 大田省一・文 『建築のハノイ ベトナムに誕生したパリ』

2011年06月22日 | 自然科学
 仏領インドシナ時代のコロニアルスタイルを、越仏様式と呼ぶらしい。
 素人目には、それらの建物は、ベトナムに持ち込まれたフランスの建築様式が、ベトナム土着の伝統様式と融合して生まれた何かのように見える。実際にこの目で見たこのうちのいくつかはまさにそうだったし、この書に収められた見事な写真の数々で初めて目にする建物群も、そうである。ベトナムはいまは漢字をつかわないのだが、“越仏様式”という名前と字面が、実にふさわしく思えた。
 なお、個人的にはちょっと残念なことに、一般の民家については触れられていない。以前にも名を挙げたハノイの旧市街(36街)では、古い町家がまだまだ残っているが、郊外は破壊が進んでいるところもあるらしい。たしかに市内と空港の間を見ただけでも、中心から遠くなるほど町並みの印象が乱雑になった。

(白揚社 2006年4月)