書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

辻達也編 『日本の近世』 10 「近代への胎動」

2006年08月10日 | 日本史
 ●江戸時代、越訴(いわゆる直訴)は、死刑に当たるどころか、一回だけでは犯罪を構成しなかった。繰り返した場合、拘束されて、事情に基づき軽重の罰を課せられることになった。
 ●強訴(百姓一揆)は、「集団の圧力を背景に領主に彼らの訴えに回答を『強いる』」ために行うものであって、体制の打倒が目的ではなかった。つまり強訴は武力闘争ではなかった。
 ●竹槍は、「敢えて人命をそこなふ獲物は持たず」という一揆側の行動原則の象徴として使用された。江戸時代の農村には猪おどし、鹿おどしのための鉄砲が大量に所有されていたから、武力闘争に踏み切る場合、農民が武器として竹槍に頼らなければならない必要は、そもそもなかった。

 保阪智「4 百姓一揆――その虚像と実像」(本書167-228頁)からの要約。

(中央公論社 1993年1月)

▲「西日本新聞」2006年8月5日、「右半分はオス、左半分はメス 両性クワガタ発見 荒尾市」
 →http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/photo/20060805/20060805_001.shtml

 あしゅら男爵?

▲「asahi.com」2006年8月10日、「定家筆、最古の写本発見 平安期の歌学書『俊頼髄脳』」
 →http://www.asahi.com/culture/update/0810/001.html

 冷泉家の蔵はドラえもんの四次元ポケットのようなもの?