書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

辻達也編 『日本の近世』 2 「天皇と将軍」

2006年02月02日 | 日本史
 昨年8月に第1巻を読んで以来、やっと全巻通読に取りかかる。
 辻達也「伝統的権威の警鐘と下克上の論理」よりメモ。

★日本における「天道」概念とは。
 ・人間の運命を司る絶対者、宇宙の支配者。
 ・天道とは、つまるところ因果応報の法則であるが、“それがいつ、どこで、いかなる形で発現するのか、人知では予測できないところに、人間にとっての恐ろしさがあり、常に天道の前には身を慎まねばならなかった”。
(本書48-49頁)

 言い忘れるところだった。滅法面白い。

(中央公論社 1991年4月)