長崎のお友達 石田拓治さんからすごい美しい魚が届きました。フエダイ科・ヒメダイ属のキンメヒメダイPristipomoides flavipinnis Shinohara, 1963です。
キンメヒメダイはヒメダイ属(日本産は8種)の中でも、舌上には歯がなく、側線有孔鱗数は60前後、体側には目立つ斑紋がないという特徴により、オオヒメと非常によく似ております。
オオヒメPristipomoides filamentosus (Valenciennes, 1830)。長崎県産
オオヒメは琉球列島のほか、伊豆・小笠原諸島、南日本の太平洋側 (神奈川県三崎以南) に広く分布する種類で、この間は高知県のすくも湾中央市場でもその姿を見ることが出来ました。一方、キンメヒメダイは沖縄県、小笠原諸島、吐噶喇列島などにみられる種類です。この2種は幼魚が非常によく似ており、もしかしたら神奈川や三重などでも採集されているかもしれません。ただしヒメダイ属魚類の幼魚の分類についてはまだまだ研究が必要でしょう。今回アップする見分け方は基本成魚の見分け方になります。
以後、上はキンメヒメダイ 下がオオヒメ、で統一します。キンメヒメダイの眼(虹彩)は鮮やかな黄金色であるのに対し、オオヒメはベージュというか、薄い黄色っぽい色になっています。ある程度差はありますが、同定のキーとして使用することができる形質とされています。
また、これらの写真にはもう一つ、同定のキーがうつっています。キンメヒメダイの後鼻孔は眼に近寄るのに対しオオヒメではやや離れております。これも魚類検索では別の言い方をしていますが、眼と後鼻孔の位置の関係は、同定キーの一つとなっています。
頭部背面。諸事情により、若干写真サイズが異なりますが、これも同定に使う形質のひとつ。これが一番わかりやすい形質でしょうか。キンメヒメダイの頭部背面には目立つ黄色い虫食い模様があるのに対し、オオヒメでは小さな斑点が多数あるのが特徴です。
最後に尾鰭。キンメヒメダイは尾鰭の後方が黄色っぽくなるのに対し、オオヒメでは赤みをおびております。ただしオオヒメでも幼魚の場合は黄色っぽいようです。
●食べよう~
お刺身。写真はやや薄目に切ったもの。これと厚めに切ったものの二つがありましたが、後者の方が美味でした。噛むと味が染み出るでしょうか。
白身の魚で色々な料理に使うことができます。洋風の刺身、カルパッチョ、などでもいけます。このほかカマの部分を焼いたのですが、これも美味でした。
石田さん、ありがとうございました!!
どれも美味しそうですね。
私は美味しい魚が食べたいんで釣りをやってますが、なかなか上手に料理できません。
今から昨日のタイを捌きますが、カルパッチョを参考にさせて頂きます。
因みに私のブログ(ナチュログ)は2500MbまでOKです、
今年の夢はカゴガキダイの塩焼きかな?(笑)