今日はちょっと変わったフグの紹介です。
ヨリトフグSphoeroides pachygaster (Müller and Troschel)という、やや深海性のフグです。
ヨリトフグはフグ科・フグ亜科・ヨリトフグ属に分類されるフグです。ヨリトフグ属は大西洋や東部太平洋が分布の中心で日本には本種のみが分布します。約20種ほどいるそうですが、分類が混乱しその総数は不明とされます。本種はその中でも特に分布が広く、全世界の熱帯-温帯海域に分布します。
ヨリトフグについては、無毒とされている文献もあるのですが近年の研究では肝臓に毒性がある個体も知られており、調理はふぐ調理師に任せるべき種です。
八幡浜では本種も水揚げされます。まとまった漁獲がありますが捨てられることもあった種ですが、鍋やフライなど、加工用のフグとして利用されています。八幡浜では「ミズブク」(水フグ)とよばれ、これは揚網時、水を飲んで上がってくることにちなむようです。