今日の魚 2006・8・1
オヤニラミ Coreoperca kawamebari (Temminck and Schlegel ) スズキ目ケツギョ科
今回は、淡水魚を紹介します。この独特な格好をした淡水魚は、海産のスズキやアカメに近い仲間の魚とされています。メバルによく似た模様をしているので、カワメバル、と呼ばれることもあるそうです。
西日本の河川に住んでいるのですが、近年は愛好家の放流などがあり、関東などにも分布を広げているそうです。困ったものです。写真は福岡県産。
●科
オヤニラミはかつてスズキ科Percichthyidaeに含まれていました(現在でもFishbaseではPercichthyidaeに含まれている)が、現在ではケツギョ科Sinipercidaeに含まれています。ケツギョ科魚類は中国や朝鮮半島に住んでいるものが多く、日本にはオヤニラミのみが見られます。かつてケツギョはわが国でも観賞魚として人気があったのですが、外来生物法に基づき、生体の飼育などが禁止されるようになったそうです(飼育には許可が必要、とされています)。中国や朝鮮半島では好んで食用にされています。
スズキもPercichthyidaeからMolonidaeに移動されました。ただし、FishbaseではLateolabracidae としています。
●生息
オヤニラミは河川の中流に生息することが多く、下流や湖沼、渓流などではあまり見られないようです。中流では石があるような場所よりも、河川脇にヨシや水草、流木などの植物がある場所を好みます。
●産卵形態
オヤニラミは流木やヨシの茎などに大きな卵を産みつけます。スズキの卵は分離浮性卵と呼ばれ、海中を浮遊する習性があるのですが、それとは大きく異なります。オヤニラミは親が卵を保護するので、生存する可能性が極めて高いといえます。孵化した稚魚は玄界灘流入河川では6~7月にかけて確認しました。
●食性
オヤニラミは肉食性が強く、自分の半分くらいの大きさの魚でも飲み込みます。魚が好物でオイカワやムギツクの幼魚、タカハヤの稚魚などを食べますが、飼育下ではゼゼラ、カマツカ幼魚、イトモロコなど底生魚には興味をあまり示しませんでした(ハゼ科の一部を除く)。また、水生昆虫なども好んで食べるようです。普段はおとなしく動きも少ないのですが、餌を食べるときは素早く、迫力があります。
●オヤニラミ飼育
オヤニラミの飼育は、60cm水槽でも終生飼育できるといえます。もちろん大きな水槽がよいのは言うまでもありませんが・・・。水槽に砂を敷き、流木、または水草を入れるというシンプルなレイアウトでもよいです。ただし、若干飼育には難しい点があります。それは酸欠と高水温に弱い、という点です。輸送には日中でなく、涼しい時間帯になってから輸送するのがベスト、そして輸送中にエアレーションを行います。飼育の場合には水槽にもエアレーションをし、水槽をなるべく涼しい場所に置きます。丈夫な魚で、長生きします。他の魚を食べるので混泳はあまりお勧めしませんが、自分と同じくらいの大きさのハヤやタナゴとならうまく行く場合もあります。オヤニラミ同士の混泳はあまりお勧めしません。結構争います。