2024/11/07放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。
今日は、「権力者の高ぶり」という題でお話ししましょう。『七つの大罪』という書物があります。その筆頭は「高ぶり」という大きな罪です。今日のヨハネの福音書7章45節からは、当時の権力者たちの高ぶりの大罪が描かれます。
さて、イエス様を捕えるために遣わした役人たちが当時の権力者たち、いわゆる神殿運営の最高責任者・祭司長たち、旧約聖書の専門家・パリサイ派の人たちの所へ帰ってきました。
ところがイエスを捕まえて連れて来なかったので彼らは役人たちを責めて言いました。「なぜ、あのイエスを連れて来なかったのだ!」
すると役人たちは答えました。「これまで、あの人のように話した人はいませんでした。」
高慢な権力者は自分の願いや求めが叶わないとき人々を責めるのです。そして自分の部下や仲間であっても叱責するのです。現代、問題になっているパワハラでしょう。悪魔の特徴の第一ですね。天と地とをひっくり返すのです。
そして、手ぶらで帰って来た役人たちに権力者たちは皮肉を込めて言いました。「あなた方までがだまされているのではないか? 役人やパリサイ派の中で一人でもイエスを信じた者があっただろうか。あのイエスを信じる輩(やから)は無学な漁師や貧乏人たちだ。役人や有識者であるパリサイ人の中では誰もイエスを信じる者はいない。」と断定したのです。
悪魔の特徴の第二は、はっきりと断定することです。
ところがパリサイ派の中の一人で、以前にイエス様に会いに来たニコデモが仲間たちに反論します。「私たちの信奉するモーセの律法によれば、まずその人の言い分を聞き、その人がしたわざを知った上でなければ、裁くことはしないのではないのか?」
ニコデモはモーセの律法が歪められていることに耐えられなかったのです。
しかし、高慢な権力者たちに聞く耳はありませんでした。「ニコデモさん、あんたもガリラヤ出なのか? よく調べてみなさい。ガリラヤからは預言者が出るものではないことが分かるでしょう。」
権力者の高ぶりは明らかです。自分の意思に適わない人は断罪し、自分の主張が正しいと断定し、神の律法までも自分流に解説してしまうのです。
( PBA制作「世の光」 2024.11.07放送でのお話しより )
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