♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■ルカの福音書-73 支配ではなく愛によって / 大嶋重徳

2022年03月23日 | Weblog

2021.9.15放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか、大嶋重徳です。ルカ福音書を今週、順番に読んでいます。今週の箇所では、イエス様が会堂で聖書を教えられたときのことが記されています。

 イエス様が会堂で語られ、そこからさらに故郷の会堂へと向かわれました。自分の生まれ故郷でもイエス様のことが話題になっていました。イエス様は自分の生まれ故郷で、

「あなたがたが耳にしたとおり、今日、この聖書のことばが実現しました。」(4:21)

 と、聖書のことばにある救い主の実現はわたしのことだと語られたのです。

 地元の人々の反応はこうでした。

「『この人はヨセフの子ではないか』と彼らは言った。」(4:22)

 これまでと同じく恵みのことばがイエス様から語られました。しかし人々の反応は、「イエスは自分がよく知っているあのヨセフ一家の子どもに過ぎないではないか」と思う心が生まれたのです。自分が昔から知っているヨセフの子のイエスが、いつの間にか立派になって帰ってきた。しかし、いつの間にか自分の知らないことばを言う人になっている。
 私たちは自分が深く関わった存在が自分の知らない側面を見せたり、知らない人間関係や知らない生活をもっていたりすると、寂しさと同時に腹立たしくなることがあるかもしれません。自分の手の中に入っていると思っていたものが、そうではなくなる思いがするからです。

 子育てもそうでしょう。親は子どものことを誰よりも自分が一番知っていると思いたくなります。しかし親が子どものことを全部知っているはずなどないですし、そんなことなどはできるはずがありません。そのことを分からずに親が子どもに対してその愛情という名の支配の時間が長ければ長いほど、子どもにとっては負担が増していきます。しかも、自分の気に入った姿でなければならないとイライラしてしまう。それでは愛ではなく支配です。

 イエス様もこの感情を地元の人たちからぶつけられました。本当は神の子であるのに、自分たちの思いどおりのヨセフの家の子であるように支配されそうになりました。この人間の愛という名の支配にさらされる気持ちをイエス様は知っていてくださいます。そして、その支配を打ち破ってくださるのです。そこには愛はない、と。そこには神の恵みはないのだ、と。

 聖書のことばが実現するところには人の支配を打ち破る愛があることをイエス様が教えて下さったことを今日私たちは心に刻みながら、恵みのことばに生かされていきたいと思います。

     ( PBA制作「世の光」2021.9.15放送でのお話しより )


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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。でも、新型コロナ禍で集まるのを制限したりオンラインの集まりに切り替えたりしているかもしれません。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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 このサイトは URL名として   http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。

 


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