2021.9.2放送
世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか、関根弘興です。
イエス・キリストが十字架につけられ息を引き取られたとき、神殿の幕が真っ二つに裂け岩が裂けたと書かれています。そして、この一連の出来事を見ていたローマ軍の百人隊長は、「この方はまことに神の子であった」と、イエス・キリストは罪のない神様が遣わされた神の子なのだと告白したのです。
さて、十字架で息を引き取られたイエス様を葬ったのはアリマタヤのヨセフという人でした。この人はユダヤ社会の中では有力な議員であり、自らも神の国を待ち望んでいた人だったと書かれています。そんな彼が大胆にもローマ総督ピラトに願い出て、イエス様の遺体を引き取り手厚く埋葬したのです。
そして埋葬に立ち会った人物がもう一人いました。それはニコデモです。ニコデモは、ヨハネの福音書3章で、夜こっそりイエス様を訪ねてきた人でした。律法を熱心に守るパリサイ人でユダヤ人の指導者でしたが、イエス様から「人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることができない。」と言われ、永遠の救いを求めていた人でした。
ニコデモは没薬とアロエを混ぜ合わせたものをおよそ30キログラムばかり持ってやってきたと書かれています。イエスさまの埋葬の場にはイエス様に付き従っていた女性たちはいましたが、弟子たちの姿はありませんでした。かえってイエス様に敵対していると思われていたユダヤの最高議会のメンバーであったヨセフとニコデモが、イエス様の死を目の当たりにした後、自らの危険を顧みずイエス様を埋葬したのです。
イエス様の埋葬には特別な点がいくつかありました。普通、十字架刑で死んだ者たちは囚人用の共同墓地に葬られるか、野ざらしで放っておかれました。しかしイエス様が葬られた場所はどうでしょうか。ヨハネの福音書19章41節には、「イエスが十字架につけられた場所には園があり、そこに、まだだれも葬られたことのない新しい墓があった。」と記されています。また遺体に30キログラムの没薬や香料を使うのは、普通は王様か国民的な英雄だけです。つまり、このイエス様の埋葬も、イエス様が救い主であり神の国の王なるお方であるということを、図らずも示すことになっていったのです。
(PBA制作「世の光」2021.9.2放送でのお話しより)
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