♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■埋葬 / 関根弘興

2022年03月10日 | Weblog

2021.9.2放送

 世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか、関根弘興です。

 イエス・キリストが十字架につけられ息を引き取られたとき、神殿の幕が真っ二つに裂け岩が裂けたと書かれています。そして、この一連の出来事を見ていたローマ軍の百人隊長は、「この方はまことに神の子であった」と、イエス・キリストは罪のない神様が遣わされた神の子なのだと告白したのです。

 さて、十字架で息を引き取られたイエス様を葬ったのはアリマタヤのヨセフという人でした。この人はユダヤ社会の中では有力な議員であり、自らも神の国を待ち望んでいた人だったと書かれています。そんな彼が大胆にもローマ総督ピラトに願い出て、イエス様の遺体を引き取り手厚く埋葬したのです。

 そして埋葬に立ち会った人物がもう一人いました。それはニコデモです。ニコデモは、ヨハネの福音書3章で、夜こっそりイエス様を訪ねてきた人でした。律法を熱心に守るパリサイ人でユダヤ人の指導者でしたが、イエス様から「人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることができない。」と言われ、永遠の救いを求めていた人でした。

 ニコデモは没薬とアロエを混ぜ合わせたものをおよそ30キログラムばかり持ってやってきたと書かれています。イエスさまの埋葬の場にはイエス様に付き従っていた女性たちはいましたが、弟子たちの姿はありませんでした。かえってイエス様に敵対していると思われていたユダヤの最高議会のメンバーであったヨセフとニコデモが、イエス様の死を目の当たりにした後、自らの危険を顧みずイエス様を埋葬したのです。

 イエス様の埋葬には特別な点がいくつかありました。普通、十字架刑で死んだ者たちは囚人用の共同墓地に葬られるか、野ざらしで放っておかれました。しかしイエス様が葬られた場所はどうでしょうか。ヨハネの福音書19章41節には、「イエスが十字架につけられた場所には園があり、そこに、まだだれも葬られたことのない新しい墓があった。」と記されています。また遺体に30キログラムの没薬や香料を使うのは、普通は王様か国民的な英雄だけです。つまり、このイエス様の埋葬も、イエス様が救い主であり神の国の王なるお方であるということを、図らずも示すことになっていったのです。

      (PBA制作「世の光」2021.9.2放送でのお話しより)
 ***

さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。でも、新型コロナ禍で集まるのを制限したりオンラインの集まりに切り替えたりしているかもしれません。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


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