ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

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「マティーニに懺悔を」

2007-09-01 16:23:26 | 本や言葉の紹介
 「マティーニに懺悔を」(今野敏 ハルキ文庫 角川春樹事務所)を笑いながら読みました。

 ハードボイルドとうたっていますが、拳法の達人であることを隠している茶人がメインキャラ、アイルランド人でのんべのカトリック神父、バーのマスター、幼なじみの美女などがサブキャラの、ちょっとドタバタふうの後味のよいものでした。



茶人「俺は客をもてなすことに一生をささげる茶道の師範です。もし、客が私の拳法のことを知ったとする。客は私に必要のないおそれを抱くかもしれない。私はそれがいやなんです。(中略)それが俺の茶の道だと思っているのです。言ってみれば、忍ぶ心です」
神父「日本のことわざを思い出しましたよ。茶の道はヘビィ」


神父「スミレコはまだまだ若い。そしてきれいだ。番茶もデバナをくじかれる美しさです」   この男にことわざを教えた日本人はいったい誰なんだろう――


神父「さすがシショウのおとうさんだ。はらわたがすわっている……」
茶人「気持ちの悪いことを言わんでください。肝(きも)がすわっているというんですよ」



 好きだなあ、こういうの。