第0回やろに!四日市★映画祭の一環で、スワマエハッピースペースにおいて小津安二郎監督“晩春”が上映され16名の方が鑑賞していただいた。
昭和24年公開作品で“麦秋”“東京物語”とともに、原節子を紀子役で起用した“紀子三部作”の第1作目となっている。この作品で確立したホームドラマは、遺作となった“秋刀魚の味”まで続く。最後、周吉(笠智衆)は娘を嫁に送り出した淋しさに耐えながらリンゴを剥く。カシカシという音。ここで小津監督は笠智衆に号泣せよと注文を付けたが「私にはできません」と突っぱねた。そのことが悔いに残っているという事だった。