前回ご紹介した“ラ・ソージュ34号”。あらためて見直し、表紙のおもしろさに気付きました。垢ぬけした不思議なデザインです。手の中のレトロな懐中時計は、大入道がむこうを向いて、腰を折って四時を指している。四日市の四も意味しているのか?
表紙裏にコメントがあった。
表紙「もうすぐ四じ」絵:後藤美月
大入道はきらい。
お祭りではじめてみたときからきらい。
わたしがないているのに
おとうさんが笑っていたのもいや。
ゆめの中にまででてきて、
おふろの窓から首をだしたのもいや。
紙でできた大入道のおもちゃもきらい。
あの紙の大入道がしまってあるから、
押し入れをあけるのもいや。
四じまでに帰らないと、
おとうさんがまたおもしろがって、
あの紙の大入道を出してくるから、
はやく帰る。
大入道は元来、脅しをかけるために出来たそうで、初めて目にしたこどもが恐怖を感じるのも当然でしょう。それだけにインパクトが強いわけです。