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オリジナルは二枚組だが、ボーカル中心の一枚もので十分だと思う

2012-07-30 08:38:49 | 音盤ノート
4 Hero "Two Pages" Talkin Loud, 1998.

  エレクトロニカ。発表当時の言葉でドラムンベースと言うべきか。このアルバムでは、シンバル音とスネア中心の細かい打ち込みリズムと、旋律を奏でたりパターンを反復したりするアコースティックベースの二つがどの曲にも通底している。これに加えて、ストリングスやジャズ風の管楽器、フェンダーローズ風のキーボード、抑え気味の女性ボーカルなどが追加されるという趣向。

  Jazzanovaのリッミクス盤の冒頭に置かれていた曲‘We Who Are not as Others’が収録されているが、原曲のこちらの方は暴力的なリズムが迫ってくる壮絶なもの。だが、これ以外のインスト曲はそれほど面白くない。一方、ゲストが参加するボーカル曲はいずれも素晴らしい。女性詩人Ursula Ruckerがラップのようなポエトリーリーディングを聴かせる‘Loveless’や、別の女性が歌うシングル曲‘Star Chasers’ほか、‘Golden Age of Life’‘Escape That’など、極上の70年代風打ち込みソウルになっている。

  もともとは二枚組作品のようだが、僕は二枚組のほうは未聴。現在発行されているCDは一枚にまとめられたもので、歌もの中心の一枚目から曲を多く収録し、インスト中心の二枚目から曲を削って一枚にしている。クオリティの高い歌ものが聴ければマニア以外には十分ではないだろうか。
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