Steve Tibbetts "Northern Song" ECM, 1982.
スティーヴ・ティベッツの三作目。ECMでの最初の録音で、レコードだとA面に5曲、B面に1曲という構成である。打楽器のMarc Andersonとのデュオ作品で、ティベッツはアコギとカリンバだけを扱い、エレクトリックギターは使わない。シンセ音は最後に少しだけでてくる。彼の引出の半分だけを見せたという作品である。
全体は、癒し系アコギ音楽としてまとめられている。磁気テープも使われているが、ギターでミニマル音楽風のループを作るためで、よくあるミュージック・コンクレート風の使い方ではない。打楽器は主に効果音的な使われ方で、リズムを奏でるときも遠くで木魚が鳴っているような感じである。全編アコギソロ、たまにカリンバだ。前作にあったサイケデリック感は大幅に後退した一方、瞑想的な感覚は増した。
アコギの音が清涼で気持ちの良い作品ではあるが、地味である。A面はいいのだが、B面の21分にわたる長尺曲は少々退屈。この他人行儀な音は、オスロのECMのスタジオでたった三日で録ったというのも影響しているのかもしれない。ミネソタ州セントポールの自宅スタジオで数か月にわたって録り溜めた曲をアルバムにするといういつものパターンから外れている。次作はもっと彼らしくなる。
スティーヴ・ティベッツの三作目。ECMでの最初の録音で、レコードだとA面に5曲、B面に1曲という構成である。打楽器のMarc Andersonとのデュオ作品で、ティベッツはアコギとカリンバだけを扱い、エレクトリックギターは使わない。シンセ音は最後に少しだけでてくる。彼の引出の半分だけを見せたという作品である。
全体は、癒し系アコギ音楽としてまとめられている。磁気テープも使われているが、ギターでミニマル音楽風のループを作るためで、よくあるミュージック・コンクレート風の使い方ではない。打楽器は主に効果音的な使われ方で、リズムを奏でるときも遠くで木魚が鳴っているような感じである。全編アコギソロ、たまにカリンバだ。前作にあったサイケデリック感は大幅に後退した一方、瞑想的な感覚は増した。
アコギの音が清涼で気持ちの良い作品ではあるが、地味である。A面はいいのだが、B面の21分にわたる長尺曲は少々退屈。この他人行儀な音は、オスロのECMのスタジオでたった三日で録ったというのも影響しているのかもしれない。ミネソタ州セントポールの自宅スタジオで数か月にわたって録り溜めた曲をアルバムにするといういつものパターンから外れている。次作はもっと彼らしくなる。