ひろの東本西走!?

読書、音楽、映画、建築、まち歩き、ランニング、山歩き、サッカー、グルメ? など好きなことがいっぱい!

クライバー指揮/ベートーヴェン「7番」ほか(DVD)

2009-05-21 22:32:04 | 音楽

Kleiber1先日、Amazonで何気なくクラシックやジャズのCD/DVDを検索していたら、ふと目に止まったのがこのカルロス・クライバー指揮/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のベートーヴェン「4番」「7番」のDVDでした。同じ組み合わせのソフトは今や風前の灯火である(? いや、実質的には既に火が消えている)レーザーディスク(LD)で所有しているのですが、LDソフトは引っ越しの際に箱に詰めたまま何年もクローゼットの奥深くに眠ったままで、ハードも一応AVラックには収まっているものの、これまた何年も電源すらオンしていませんでした。

LDのハードは壊れたらもう販売していないので、いずれソフトをDVDへダビングをしなければと思いつつも、自分でやるのは面倒くさく、ジャケットや解説も欲しかったので、今回、パッとDVDを購入してしまいました(DVDそのものは数年前から販売されていたようです)。

かつての感動の記憶を思い起こしながら再生してみると・・・メロディラインが美しい「4番」もなかなか素晴らしかったのですが、やはりなじみのある「7番」が圧倒的&感動的な名演でした。「7番」は同じクライバー指揮でもウィーン・フィルとのCDを持っていますが(こちらも名盤と言われています)、コンセルトヘボウとのDVDはCD以上のとてつもなく速いテンポに唖然。

なお、カルロス・クライバーその人についてはWikipediaの記事をご覧ください。

2004年に亡くなったクライバーには生前から熱狂的なファンが数多くいて、その華麗な指揮ぶりには定評がありましたが、DVDでそれを再認識しました。もちろん、プチ・クラシックファン程度の私はその実演を見聞きしたことはありません。テレビ映像などでもリアルタイムで見たのは1992年のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートだけでしょうか。こちらもLDを持っています。

「7番」の映像を見ると、華麗・流麗にして躍動感にあふれ、右手で軽く握ったタクトがしなやかに揺れて素晴らしい音楽が紡ぎ出される、その魔術のような指揮ぶりが圧巻でした。クライバーはときには激しく身振りも大きく、ときにはオケにまかせて自らは音楽を楽しむような感じで佇むなど変幻自在。指揮棒(腕)の振り方もオーソドックスな指揮法に合っているのか、感覚的に振っているのかよく分からない面もありますが、実に魅惑的な指揮ぶりで、オケと聴衆を惹きつけるのは間違いなし。よく見ると結構細かいテンポ・リズムの(揺れの)指示や楽器へのキュー出しなども行っているようでした。そして、終始にこやかな表情で自分でタン、タン、タン、タン、タンタカタッターといったように音を口ずさんでいたのも印象的でした。素晴らしいオケと音楽を作り上げる喜びに満ちあふれていたのでしょうね。オケメンバーは、とてつもなく速いテンポに食らいついていくのに必死のようでしたが。でも、クライバーにあの表情、あのタクトで音出しを指示されたらゾクゾクっとしたでしょうね。  

指揮者によってオケや音楽は変わるとはよく言われますが、このDVDでは、指揮者とオケが音楽を共に作り上げていく喜びに満ちあふれ、また、指揮者とオケが互いに互いを高め合ってこのような熱演になったような気がしました。”重厚長大な大伽藍のような”とも評された朝比奈隆さんとはある意味で対極的な指揮者であり、私が実演で見た日本人指揮者の中では小林研一郎さんとそのレパートリーの絞り込み方も含めて共通点があるのかなと思いました。得意な曲やテンポなどは全然違うとは思いますけれど。 

このDVDはクライバーの指揮ぶりを見るもので、通常のコンサートの映像、オケの映像としては物足りないと思いますが、今は亡きクライバーの生気にあふれる指揮ぶりを見ることができる超貴重なものだと思います。私にとってもお宝ですね。

Amazonにも熱烈なカスタマー・レビューが多数ありますので、そちらもご覧ください。


少しずつRUN再開

2009-05-18 00:13:03 | ランニング

今年3/1の篠山マラソン(フル)を完走した後、走ったのは4/19のクラブチーム例会での14kmのみという全くランナーらしからぬ日々が続いていました。但し、こういうことは私にはよくあります(汗)。何せこれまで20年以上ランニングを続けているものの、1年を通じて満遍なく走り続けたことは一度もなく、晩秋から冬にかけて行われるフルマラソンに向けての練習を9月頃から開始し、3月初めの篠山マラソンが終わると例会やマラニックなどのイベント以外では殆ど走らなくなるという状態を繰り返しています。年間にならすと月間走行距離は平均で月に50~60kmでしょうか。市民ランナーとは言え、長年ランニングクラブに所属しているランナーとしては、最低レベルに近い練習量だと思います。過去を振り返っても月間で最も走ったのが約250kmの一回きりだったと思いますしね。

とは言いながら、来月初めには毎年参加している大泉24時間駅伝という一大イベントがあるため、これはマズイと考え、先週の日曜日には久々に16km走を敢行。また、昨日は2回に分けて計7kmのスピード走を、そして今日はチームの例会で途中に約3kmの半スピード走を含む約17kmを激走してきました。さすがに疲れました。。。なお、タイムは”それなりに”で、半月板を損傷する前の調子よく走っていた頃に比べたら、1キロで35~40秒くらいタイムが落ちています。まあ加齢による体力・走力低下も考えると、致し方なしですね。ですが、24時間駅伝であまり恥ずかしい走りにならないように、もう少し頑張って練習したいとは思います。

なお、今年の24時間駅伝での目標は、最高タイム&平均タイムで昨年のタイムを1秒でも上回ることです。しかし、実はこれがそう簡単ではないんですよねえ。。。


2009年・靭公園のバラ

2009-05-16 17:27:37 | まち歩き

中之島公園に続いて今年の靭公園のバラです。

中之島公園の記事で、”白やピンクよりも色鮮やかなものが好きなので、似たような写真ばかりになってしまいました”と書きましたが、ここでもそれは同じです(汗)。ただ、”もうちょっと色の重なりを撮りたかった”と書いていたことについては、今回、多少はそれらしい写真が撮れました。素人がパパッと撮るコンパクト・デジカメ写真では、これが精一杯の表現力かもしれません。それにしても、私が考えていたよりもバラの種類(花びらの形や色合いなどの違いを含めて)って多数あるんですね。毎年、雰囲気が微妙に変わっているのも楽しみです。

そうそう、帰りにふと江之子島にあるK邸に寄ってみたら、以前はグリーン系だった外壁や窓枠がブルー系の色に塗り替えられていました(一番最後の写真)。今日は曇っていたのですが、晴れの日に見たら、これも鮮やかに見えることだろうと思います。

P1230351_t P1230360_t P1230358_t P1230361_t P1230374_t P1230380_t P1230382_t P1230391_t P1230401_t P1230404_t P1230398_t P1230415_t

K邸です。下見板張りの外壁が美しいですね。

P1230431_t


カトリック大津教会

2009-05-14 22:36:52 | 近代建築

湖国の近代建築探訪は終盤をちょっと割愛して(笑)、最後に訪れた「カトリック大津教会」を紹介します。既にyumeさん ぷにょさんがブログで紹介されており、詳しい説明はそちらにおまかせして(汗)、ここでは写真中心とさせて頂きます。但し、皆さんの写真と同じようなアングルが多いこと、ご容赦ください。先日、mayumamaさん も探訪されました(2009-6-3追加)。

カトリック大津教会は1940年(昭和15年)の建築で、大林組-あめりか屋の施工だそうです。外観は明らかに和風で(ちょっと擬洋風な面もありますが)、日本建築の教会は幾つかあると思いますが、白い壁と青い屋根瓦で明るく軽やかな感じに仕上がっているのが特徴でしょうか。敷地に緑が多いのも気持ちよし。

P1220474_t P1220476_t P1220480_t

玄関周りもとても味わいがあります。格天井になっていたり腰壁にタイルを使ったり、和洋折衷のこういう雰囲気はちょっと例が無いような気もします。柱脚もユニークです。

P1220482_t P1220544_t

この教会の最大の特徴は、至るところに使用されているタイルです。玄関からして凄いです。床・階段・腰壁とタイル、タイル、タイル・・・。色合いは控えめですが、怒濤のタイルづくしが見事。

P1220540_t P1220543_t P1220535_t

そして・・・聖堂の中も極上の空間でした。私が訪れた日は天気が良く、聖堂内も明るい光に包まれていました。聖堂でもアーチ部や柱にタイルが貼られており、これが凄いです。アーチ下面のタイルはデザインといい、色合いといい軽やかな感じで、そのせいでしょうか、何となく神戸女学院の図書館(こちらはタイルではなく、梁などに軽やかな紋様が描かれていたのですが)を思い起こしました。造りやデザインは全然違うのですけれど。ため息の出るような美しい空間です。

P1220484_t P1220505_t P1220503_t P1220516_t P1220507_t

とにかく建築的にもユニークで凄い教会です。
明るく軽やか、爽やかな感じがする教会ってあまりないのでは?これは(現在の)色調にもよるとは思いますけれど。


湖国の近代建築探訪

2009-05-10 22:55:48 | 近代建築

遅ればせながら少しずつ探訪記をアップします。

GW2日目は滋賀県(甲賀市・東近江市・大津市)の近代建築探訪に出かけました。参考にしたのは最近発刊された好著「湖国のモダン建築」です。私は毎日、大阪から京都の会社に通っているのですが、いつもより早い時刻の電車で出発。

この日の探訪ルートは、鉄道でいうと下記のような大移動となりました。滋賀県は大阪からは遠いですし、草津線と近江鉄道は本数が少なく、あらかじめ調べておいた時刻表とにらめっこしながらのとても慌ただしい探訪でした。この沿線には他にも訪れたい近代建築が幾つかあったのですが、点在していることもあって、とても1日では回りきれません。車利用であれば別でしょうけれど。

大阪→(JR)→草津→(草津線)→寺庄*→甲南*→貴生川→(近江鉄道)→水口石橋*→五箇荘*→八日市→近江八幡(ここでは昼食のみ)→(JR)→石山→(京阪石山坂本線)→唐橋前*→膳所*→(JR)→大阪
*印は、下車して探訪をした駅です。

これだけ移動したのに、多少なりとも探訪できたメジャーな建物は以下のようなもので、効率が悪かったです。ただ、近江鉄道沿線は風情があり、景色もいかにも遠くまで来たなあといった感じで面白かったですね。電車の車両も可愛らしいものが多く良かったです。

①滋賀銀行旧甲南支店、②仁木家住宅洋館、③旧水口図書館、④日本基督教団水口教会、⑤藤井彦四郎邸、⑥住友活機園(伊庭貞剛記念館)----背面上部のみチラッと、⑦カトリック大津教会

①滋賀銀行旧甲南支店 大正14年 ヴォーリズ建築事務所
P1220339_t P1220345_t

①を見に行く途中にあった洋館付き住宅
P1220356_t

②仁木家住宅洋館 大正12年 不詳
P1220365_t P1220392_t P1220397_t

単線の近江鉄道 黄色い1両だけの車両が一番可愛らしかったです。

P1220404_t

③旧水口図書館 昭和3年 ヴォーリズ建築事務所P1220405_t P1220420_t

④日本基督教団水口教会 昭和5年 ヴォーリズ建築事務所P1220432_t

⑤藤井彦四郎邸 昭和9年 不詳P1220448_t P1220445_t

青木医院 藤井彦四郎邸に向かう途中で見つけました。P1220462_t   

滋賀県はやはりヴォーリズ建築が多いですね。今回見たものは比較的シンプルなデザインで優しい表情をしたものが多かったように思います。

仁木家住宅は凄いです。町屋が多い中に、こんな建物がすっくと建っている姿は圧巻。アイストップ的な位置にあるのも良いです。

この日は快晴でとても暑くなりました。五箇荘着は13時頃で、まだ昼食をとっておらず、駅前に食堂やコンビニくらいあるだろうと思っていたら、全く見当たりません。仕方なく暑~い中をフラフラしながら内部見学を最大の目標にしていた旧藤井彦四郎邸を目指しました。が、何と休館のカンバンが。一抹の不安を抱いていたのが現実となって大ショック。結局、旧藤井彦四郎邸は門扉のすき間からの苦しい撮影となりました。山小屋風でユニークですね。ここは周囲も含めてよく整備されており、再訪必至です。時間の関係もあって旧五箇荘郵便局にも行くことができなかったですしね。

途中で青木医院という医院建築のお宅を見つけました。逆光で撮影が厳しかったのですが、煉瓦の門柱、下見板張りの外壁などなかなか味わいがありました。

※以下、続く予定